リンゴの効果・効能まとめ。1日1個を皮ごと食べて病気知らず!

“1日1個のリンゴは医者を遠ざける”

ウェールズ地方に古くから伝わることわざです。

それだけリンゴが健康にもたらす効果・効能が優れているという意味ですが、近年になってリンゴの効果・効能に関する研究が進んだ結果、このことわざが本当だということが次々に明らかになっています。

この記事では、アメリカ国立生物工学情報センター所蔵の臨床試験結果や、医療・ヘルスケア専門機関の情報に基づき、

  1. リンゴに含まれる栄養素は?(ファイトケミカル、ビタミン、ミネラル類)
  2. リンゴの効果・効能は?(ガン予防、喘息の予防など、多数あり)
  3. 安心・安全なリンゴの食べ方は?(残留農薬が非常に多い果物です)

主に上記3点について、ざっと読んだだけでもわかりやすいよう解説します。

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リンゴの栄養

※リンゴはビタミン、ファイトケミカル等多彩な栄養素を含みます

では、まずはリンゴに含まれる栄養について見ていきましょう。

代表的な栄養とそれぞれの特徴を、簡単に表にまとめました。

栄養 含有量 特徴・備考
ビタミンC 8mg
ビタミンE 0.4mg
ナイアシン 0.2mg ビタミンBの一種。他にも複数のビタミンBが含まれる。
食物繊維 3g ペクチンが豊富。
カリウム 220mg
リン 20mg
カルシウム 6mg
マグネシウム 6mg
ケルセチン 8mg ファイトケミカル。フラボノイドの一種で黄色い色素成分。
ポリフェノール 272mg ファイトケミカル。特にエピカテキンが豊富に含まれる。

なんといっても特徴的なのは、ファイトケミカル(ケルセチン、ポリフェノール)とカリウムの多さです。

リンゴの病気予防効果は、このファイトケミカルの優れた抗酸化作用によるものが多く、ケルセチンの他、エピカテキンなどの成分も含まれます。

これらの成分は健康効果の研究が過去に何度も行われており、注目度の高さと健康への効果がうかがえます。

また、カリウムをはじめとしたミネラル類も豊富に含まれており、これらがファイトケミカルのはたらきを助け、病気の予防効果を高めるのではないかと想定できます。

その他、ビタミンも食物繊維もバランスよく含んでいます。

各栄養素の効果・摂り方などの関連記事

リンゴに含まれる栄養素の詳細(効果・効能や、摂り方、多く含む食べ物など)は、それぞれ以下の記事をお読みください。

リンゴの効果・効能

それでは、ここからはリンゴがどんな病気に効くのか、その効果・効能をご紹介します。

上記のリンゴの栄養のうち、特にファイトケミカルに注目して見ていきましょう。

リンゴの効果・効能1:ガンの予防

様々なガンの予防効果があります。

複数の研究で、リンゴの摂取量と癌のリスク低下に関連性が見られることが示されています。

2016年のイタリア・ペルージャ大学がまとめた発表によれば、以下の種類の癌に対し有効性が見られるとのことです。

  • 肺ガン:10例
  • 乳ガン:3例
  • 結腸直腸ガン(大腸ガン):5例
  • 食道ガン:5例
  • 口腔ガン:3例
  • 前立腺ガン:2例

なお、上記は一例であり、他にも膵臓ガン、子宮頸ガン、腎臓ガン、卵巣ガン、咽頭ガン、膀胱ガン等、多数に渡ります。

特に有効性が確認されているのが肺ガンであり、2000年・ハーバード大学医学部の研究では発症リスクが21%減と、1997年のフィンランド国立ヘルシンキ国立公衆衛生研究所の発表でも高い効果が確認されています。

これは、リンゴの様々な栄養素の効果であり、特にファイトケミカルの抗酸化作用が高いことが示されています。

リンゴの効果・効能2:喘息の予防

喘息 改善 方法

アレルギー性喘息の予防効果に優れています。

イギリスで行われた調査・研究によると、喘息の患者1471人と、健常者2000人に対し調査を行ったところ、1週間に2回以上リンゴを食べると、気管支喘息にかかるリスクを32%減らすことが判明しました。

リンゴの食物繊維『ペクチン』ヒスタミンの過剰分泌を抑えることで、喘息を予防する効果が現れるようです。

ちなみにヒスタミンの抑制は、喘息以外のアレルギー性の病気の予防にも役立ち、花粉症やアトピー性皮膚炎などにも効果があります。

リンゴの効果・効能3:血液系の病気を予防

血行促進

血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを分解するため、血液をサラサラにし、血液系の病気を予防してくれます。

リンゴを1日に1個半~2個程度食べるか、リンゴペクチンを1日15g摂取すると、悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げることが農研機構果樹研究所によって明らかにされています。

つまり、リンゴには血中の脂肪過多で原因で起こる心臓病や脳卒中などの予防効果があると言えるのです。

ちなみに2013年、スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究によると、リンゴの摂取量が多いほど、脳卒中になるリスクを大きく下げると報告されています。

リンゴの効果・効能4:糖尿病の改善

糖尿病

2型糖尿病の改善効果があります。

2005年、アメリカ・ボストンで行われた332,905人に対する追跡調査の結果、1日に1個以上リンゴを食べる女性は食べていない女性と比較して、2型糖尿病のリスクが28%も低いとの結果が出ています。

日本の弘前大学でも、早朝の空腹時にリンゴを1個食べると、食後の血糖値の上昇が穏やかになったとの報告もあります。

これはリンゴの食物繊維であるペクチンの作用によるもの。腸にはたらきかけ、糖質の吸収を穏やかにします。

また、スペインのグラナダ大学の発表によれば、リンゴに含まれるポリフェノールがインスリン感受性を改善し、特に2型糖尿病患者に対して有効であるとの見解が出されています。

加えて、リンゴの果糖『フルクトース』は比較的、体に吸収される量が少ないことも2型糖尿病の改善に役立つようです。

リンゴの効果・効能5:腸内環境を改善

リンゴに含まれるペクチンは、腸内環境を改善する作用が非常に高いことがわかっています。

2016年、南京大学医学部が肥満マウスに対して行った実験では、リンゴ由来ペクチンがマウスの腸内環境を改善したとの結果が出ています。

同研究では、リンゴペクチンが腸内細菌の最適なバランスを維持するのに加え、腸壁の機能改善にも効果が見られました。

この腸に対する抜群の作用が、毒素や内臓脂肪の蓄積、炎症を抑え、肥満やそれに由来する病気を予防できると考えられます。

また、リンゴの皮に含まれる食物繊維(ペクチンも含む)は便秘の解消にも優れた効果があることも広く知られており、様々な研究がリンゴは『腸にいい食べ物』であることを示しています。

リンゴの効果・効能6:アルツハイマーの予防

神経を保護し、アルツハイマー病などの神経性疾患の予防に有効であることが示唆されています。

2005年マサチューセッツ大学の研究では、マウスにリンゴジュースの濃縮物を与えたところ、脳の認知機能低下を防いだとの結果が出ています。

また、同大学の2006年の研究には、リンゴジュース濃縮物は食事後に脳の神経伝達物質『アセチルコリン』の量を維持する効果にも優れているというデータも。

総じて、リンゴはアルツハイマー等の予防にも効果的であることが示唆されています。

これはリンゴに含まれる豊富な抗酸化物質によるもので、食事中の酸化原因を取り除く作用に優れているからだと考えられています。

リンゴの効果・効能7:関節機能の改善

2014年、アメリカNIS Labsの研究によれば、乾燥させたリンゴの粉末には関節の機能を改善させるのに優れた効果があることがわかっています。

この研究では、関節に慢性的な違和感を感じる12人の被験者に12週間にわたって乾燥リンゴ粉末を摂ってもらいました。

その結果、関節の機能を高め、関節の可動域を広げることに効果が見られたとのこと。

りんごに含まれる抗酸化物質は、炎症の原因となる活性酸素を抑制するはたらきがあり、これが関節の機能改善に効果的であると考えられます。

リンゴの効果・効能8:肥満予防・ダイエット効果

脂肪の蓄積を防ぎ、肥満の予防やダイエット効果が期待できます。

例えば、2003年・リオデジャネイロ州立大学で行われた研究では、1日に3回リンゴや梨を食べるとダイエット効果が得られることがわかっています。

この研究では、高コレステロールまたは太りすぎの30歳~50歳の女性に、12週間に渡って毎日の食事にリンゴや梨を食べてもらうと、体重が1.22 kg減少したとのことです。

リンゴの持つダイエット効果は子どもに対しても有効です。

2003~2010年、ルイジアナ州立大学農業センターが行った追跡調査では、2〜18歳の子ども1万人以上に対し、リンゴやリンゴを使った食品・飲料と、体重や肥満度の関連性を調査。

その結果、リンゴやリンゴを使った食品・飲料を摂っている子どもは、摂らない子どもより肥満の割合が25%~30%少なかったという結果が出ています。

リンゴの効果・効能まとめ

改めてリンゴの効果・効能をまとめると、

  • ガンの予防
  • 喘息の予防
  • 血液系の病気を予防
  • 糖尿病の改善
  • 腸内環境を改善
  • アルツハイマーの予防
  • 関節機能の改善
  • 肥満予防・ダイエット効果

以上のようになっており、リンゴはあらゆる病気の予防や改善に役立つ、病気知らずの果物と言えます。

最新の研究では、1日に1個のリンゴを食べると死亡率が30%以上低下するという結果まで出ていて、身近な果物ながら非常に優秀な効果・効能を有しています。

安心安全で効果的なリンゴの食べ方

それでは、こうしたリンゴの効果・効能を得るためにはどんな食べ方がいいのでしょうか?

答えは、1日1個を皮ごと食べることです。

1日半分では効果が得られず、2個では果糖の摂り過ぎでかえって体に負担をかけてしまいますので、1個がおすすめです。

また、ケルセチンやリンゴポリフェノールなどのファイトケミカルは皮に多く含まれるため、皮ごと食べることがとても重要です。

これに加えて、オーガニックや自然栽培のリンゴであればなお良しです。

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補足:市販のリンゴは農薬を落としてから

それでも、自然栽培やオーガニック農法のリンゴは高級品。そうそう簡単に手が出るものでもありません。

多くの方は市販のリンゴを選ぶことが多いと思いますが、そんな時に気をつけて欲しいのがリンゴの残留農薬です。

市販のリンゴの場合はほぼ100%が農薬が使われています。栽培時の肥料はもちろん、害虫駆除のための殺虫剤や消毒と、何度も農薬に晒されます。

事実、リンゴは環境ワーキンググループ(EWG)の発表する『残留農薬の多い果物・野菜ランキング』に毎年選ばれる危険な果物です。

それぞれの年別の順位は以下のとおりで、必ずTOP10入りしているほど。

特にリンゴの表面(皮)は農薬が残留しやすい部位。そのまま食べると栄養と一緒に農薬まで摂取してしまいます。

これを避けるため、必ず残留農薬を洗い落としてから食べるようにしましょう。

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そこで、リンゴ等の残留農薬の危険性のある果物は、事前に野菜洗い用の洗剤で残留農薬を落としておくことが重要になります。

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  • ハーブエキス(青森ヒバエキス・オレンジエキス)
  • 大豆レシチン
  • 貝殻
  • 発酵物質(EM発酵物質)

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以下の写真にもあるように、鮮度が維持できるのがわかります。

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まとめ:リンゴの効果・効能はやっぱりすごい!

ウェールズ地方のことわざは本物!

1日1個のリンゴを食べて、毎日健康に過ごしましょう。

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