残留農薬が多い野菜・果物ランキングの最新版(2019年版)が公開されました。
この記事では、過去3年と同じく、アメリカの環境保護団体『EWG』(Environmental Working Group)が調査・発表したリストを元にまとめました。
過去3年間の順位と一緒に、昨年・2018年度と比較してどれだけ順位変動があったのかも合わせて記載しています。
※TOP10は個別に、11位~47位までは表にまとめています。
過去と同様に、アメリカ国内で調査された野菜・果物のランキングではありますが、これは日本においても非常に参考になるランキングです。
(日本は、ネオニコチノイド系農薬の使用許可が降り、グリホサートが横行する世界第3位の農薬大国で、アメリカを遥かに凌ぎます。)
お近くのスーパーや青果店などで、買い物をする際にぜひご参考にいただければと思います。
※2016年、2017年、2018年のランキングは以下の記事にまとめています。
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残留農薬の多い野菜・果物ランキング(2019年版)
では残留農薬の多い順に、果物・野菜を見ていきましょう。
※カッコ内は昨年・2018年のランキングから上がった(↑)、変わらず(→)、下がった(↓)を表します。
残留農薬の多い野菜・果物1位:イチゴ(→)
4年連続で、不動の1位は『イチゴ』です。
癌や生殖障害に関連し、ヨーロッパでは禁止されている化学物質を含む何十種類もの農薬が検出されたとのこと。具体的には、
- カルベンダジム:サンプルの16%(男性の生殖器系に損傷を与え、ホルモンを破壊する農薬)
- ビフェントリン:サンプルの29%以上(ヒトに対し発がん性がある殺虫剤の一種)
…でそれぞれ検出されたとのこと。
ちなみにUSDA(アメリカ農務省)の実施した試験によれば、イチゴは以下のような状態だったとのことです。
- 99%以上に1種類以上の残留農薬
- 約30%に10種類以上の残留農薬
- 最も多いものでは23種類の農薬
ちなみに、日本国内で一度の栽培で農薬を散布する回数は40回~60回程度と言われます。
一年中スーパーで見られ、常に一定の品質が供給されるということは、それだけ人の手が加えられているという証拠。
死に至る危険性のある農薬まで含み、ほぼ間違いなく農薬がかかっている最悪の果物、それがイチゴです。
いちご狩りで、もいだものを直接口に入れる等もってのほかです。
残留農薬の多い野菜・果物2位:ほうれん草(→)
昨年と変わらず第2位は『ほうれん草』です。
今回の調査で用いたほうれん草サンプルのうち、76%には神経毒性の殺虫剤が含まれていたという恐ろしい結果が出ています。
この殺虫剤は『ペルメトリン』と呼ばれるもので、
- 神経系に作用し発作・痙攣を起こす
- 子どものADHDのリスクを2倍に増大させる
…などの恐ろしい影響のあるものです。
なお、塩素系の殺虫剤で、発がん性も指摘される禁止農薬・DDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)も一部から検出されたという恐ろしい結果も出ています。
ちなみに、このあとにご紹介するケールとほうれん草には、他の野菜・果物よりも1.1〜1.8倍倍の重量の残留農薬があったということです。
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残留農薬の多い野菜・果物3位:ケール(↑)
第3位は『ケール』です。
青汁の主原料として有名で、ルテインやビタミンA、K、鉄分など栄養価の非常に高い野菜です。
過去3年では最高でも18位でしたが、今回大幅に順位を上げました。
最新のEWGによるテストでは、8つのサンプルのうち2つに『ダクタール』と呼ばれる農薬が含まれていたとのこと。
※ダクタール:内分泌攪乱化学物質の疑いがある農薬で、甲状腺機能に異常をきたす
また、2017にUSDAが発表したデータを分析すると、ケールには平均で5.6種類の残留農薬があり、最大で18種類の残留農薬を含んでいたとのこと。
そしてテストしたケールのうち実に9割以上に2種類以上の残留農薬が発見されています。
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残留農薬の多い野菜・果物4位:ネクタリン(↓)
第4位は『ネクタリン』です。前回とほぼ変わらず、いちごに次ぐ危険な果物です。
今回の検査では90%以上のサンプルに、2種類以上の残留農薬が検出されたとのことです。
ネクタリンはとてもデリケートな果物で害虫がわきやすく、収穫までに何度も殺虫剤がまかれ、天候による被害も受けやすいため大量の農薬が必要とされるようです。
残留農薬の多い野菜・果物5位:リンゴ(↓)
第5位は『リンゴ』。こちらもほぼ順位は変わっていません。
今回は平均して4.4種類の残留農薬があり、USDAの試験ではリンゴの36%以上から『ジフェニルアミン』が検出されたとのデータもあるようです。
『ジフェニルアミン』は、代表的な発がん物質である『ニトロソアミン』を形成する原材料のような農薬。
日本人は全国平均で、1人あたり年間11個以上のリンゴを食べていますので、たとえ低い濃度のニトロソアミンでも、健康に与える影響は少なくないはずです。
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残留農薬の多い野菜・果物6位:ブドウ(↓)
第6位は『ブドウ』。こちらも前回から1つ順位を落としただけで、危険な果物の定番のラインナップです。
これまでと変わらず、ほとんどのサンプルに残留農薬が検出されたようです。
ブドウも栽培が難しい果物で、防除暦では発芽前や葉が少し出た時期にすら農薬を散布するように指導されており、絶えず農薬を浴び続ける果物。
近年はシャインマスカットのように、皮ごと食べられるブドウが人気ですが、皮は特に農薬が残留しやすい部位です。
もし口にする際には、必ず事前に農薬落としでつけ置き洗いをする等、対策をとりましょう。
残留農薬の多い野菜・果物7位:桃(↓)
第6位は『桃』で、こちらも2018年からランクを1つ落としましたが、数種類の残留農薬が検出され上位にランクインしました。
桃は香りが強くデリケートな果物で、多くの殺虫剤をはじめとした農薬が必要な果物です。
通常、収穫までに20~30回ほどの硫黄石灰合剤、殺虫剤を使用するとのことで、まさ農薬漬けの状態。
高級な品種も多いですが、それは農薬などが多く使われている証拠とも言えるでしょう。
残留農薬の多い野菜・果物8位:さくらんぼ(↓)
第7位は『さくらんぼ』です。
サンプルのうち9割以上に少なくとも2種類以上の残留農薬が見つかっています。
さくらんぼは、殺菌剤・殺虫剤・除草剤と複数の農薬を使用する果物で、高級フルーツのイメージそのまま、やはり非常に手間とコストがかかります。
※JAさがえ西村山では、さくらんぼの栽培に「農薬で10回ぐらい消毒をします。」と指導しています。
さくらんぼ狩りシーズンには、木から直接もいで洗わずに食べることが多いものですが、これもイチゴ同様非常に危険な行為です。
残留農薬の多い野菜・果物9位:梨(↓)
第9位は『梨(洋ナシ)』で、こちらも高級フルーツがランクイン。
サンプルの梨のうち48%には、5種類以上の残留農薬が検出され、合計で全49種類の農薬があったとのことです。
最も高い濃度で検出された農薬は殺菌剤で、これは梨の収穫間際と収穫後、さらに貯蔵中にすら腐るのを予防するために使用されるため。
さらに、サンプルの4分の1以上でホルモンかく乱物質『カルベンダジム』まで発見されています。
残留農薬の多い野菜・果物10位:トマト(↓)
第10位は『トマト』です。
こちらも昨年までと変わらず、複数種の農薬の残留が確認されています。
USDAのデータによれば、トマトは全サンプルから計35種類もの残留農薬が検出されている危険な野菜です。
トマトもまた病害・虫害を受けやすい野菜で、東京都産業労働局の防除指導では7種類の農薬の使用が推奨されています。
アメリカ・日本以外の国では、2016年のタンザニアでの調査ではサンプルのうち18%のトマトに『ペルメトリン』や『リドミル』などの殺虫剤・殺菌剤が、基準値より多く検出されています。
トマトもまた、栽培に手間のかかる野菜であり、農薬が残留しているのは当然の結果といえます。
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残留農薬の多い野菜・果物ランキング 11位~48位
残留農薬の多い野菜・果物の11位~48位までは以下の表をご覧ください。
順位 | 野菜・果物の名前 | 前回(2018年)の順位 |
---|---|---|
11 | セロリ | 10位↓ |
12 | じゃがいも | 11位↓ |
13 | ピーマン | 12位↓ |
14 | ミニトマト ※1 | 14位→ |
15 | レタス | 15位→ |
16 | きゅうり | 20位↑ |
17 | ブルーベリー | 16位↓ |
18 | 唐辛子 | 17位↓ |
19 | プラム(すもも) | – |
20 | サヤインゲン | 21位↑ |
21 | マンダリンオレンジ | 22位↑ |
22 | ラズベリー | 23位↑ |
23 | グレープフルーツ | 24位↑ |
24 | かぼちゃ(冬) | 25位↑ |
25 | スナップエンドウ | – |
26 | ニンジン | 26位→ |
27 | オレンジ | 27位→ |
28 | かぼちゃ(夏) | 28位→ |
29 | マンゴー | 40位↑ |
30 | バナナ | 30位→ |
31 | さつま芋 | 31位→ |
32 | スイカ | 32位→ |
33 | ハネデューメロン | 38位↑ |
34 | マッシュルーム | 33位↓ |
35 | ブロッコリー | 34位↓ |
36 | メロン | 36位→ |
37 | カリフラワー | 35位↓ |
38 | キャベツ | 45位↑ |
39 | キウイ | 37位↓ |
40 | アスパラガス | 41位↓ |
41 | ナス | 39位↓ |
42 | パパイヤ | 42位→ |
43 | 玉ねぎ | 44位↑ |
44 | 冷凍のエンドウ豆 | 43位↓ |
45 | パイナップル | 46位↓ |
46 | トウモロコシ | 47位↓ |
47 | アボカド | 48位↑ |
※1:フルーツトマトを含む
11位以下で大きく順位を上げたのはマンゴーです。2018年の37位 → 29位に順位を上げました。て、今年は24位にランクインしました。
ちなみに19位のプラム(すもも)は2017年以来のランクインとなり、やはり野菜よりも香りや甘みの強いフルーツに残留農薬が多い傾向が見られます。
残留農薬を避けるためには?
野菜・果物の残留農薬を避けるためには大きく2つの方法が考えれます。
ひとつは、単純ですがオーガニック栽培や減農薬農法の野菜・果物を買うこと。もうひとつは、調理前に残留農薬を落とすことです。
オーガニック栽培の野菜について
オーガニック栽培の野菜・果物は今やamazonや楽天などの大手通販サイトでも取扱が増え、気軽に購入できるようになりました。
また、宅配サービスでも提携農家から通常よりもかなり安価で新鮮なものを仕入れる業者が増えていますし、ふるさと納税でも利用可能です。
近くにオーガニック野菜・果物を取り扱うスーパーや自然食品店がなくとも、手軽に手に入れることができます。
ここ数年で入手できる方法は大きく増えていますので、気になったものから『お試し』で始めてみてはいかがでしょうか?
調理前に残留農薬を落とす
もうひとつは、残留農薬を調理前に落とす方法です。
オーガニック栽培の野菜・果物が増えたとはいえ、まだまだ数は少なく価格も張ります。
そのため、普段はどうしてもスーパーで販売されている野菜・果物を使うことが多いもの。
そこで、残留農薬落としの専用洗剤を使って事前に農薬を落としておくことで、非常に安く安心・安全に調理・食べることが可能です。
自然素材100%『やさいくだものあらい』がおすすめ
その農薬落としとして推奨したいのは『やさいくだものあらい』です。
この製品の最大の特長は、原材料全てが自然素材でできていること。以下が原材料の一覧です。
- ミネラル水
- ハーブエキス(青森ヒバエキス・オレンジエキス)
- 大豆レシチン
- 貝殻
- 発酵物質(EM発酵物質)
残留農薬を確実に落とし、汚れや不純物も落とし切るだけでなく、さらに、洗った野菜・果物の鮮度を長期間維持することが可能。
さらに、野菜や果物だけでなく、お肉や魚にも使えます。
(以下の写真にもあるように、鮮度が維持できるのがわかります。)
毎日使うものだからこそ、長く利用できるようにリーズナブルで、何よりも安心・安全に使用できる洗剤を選びましょう。
>> 全てが自然素材の野菜・果物洗い用洗剤!『やさいくだものあらい』はこちら。
上記のように、日本は農薬大国で市販の野菜の多くは残留農薬まみれです。
しかし、こうした農薬落としを使用するだけで、残留農薬のリスクを大きく減らすことが可能です。
もちろん、これ以外にもいくつか方法はあるはずです。こうした情報に、常にアンテナを張っておくようにしましょう。
やさいくだものあらいの効果・使い方は?メーカー様にインタビュー
では、『やさいくだものあらい』が本当に効果があるのか? そして、どのように使えばいいのでしょうか?
どのように使えばいいかを、メーカー(まいにち株式会社)に直接電話で質問した内容と、メーカーからの回答を以下の記事にまとめています。
本当に信頼できる製品なのかどうか気になる方は、こちらをご一読ください。
>> 「やさいくだものあらい」の効果は?原料は安全?メーカーさんに電話質問してみた!
野菜・果物の残留農薬について:まとめ
日本では、世界中で問題視されている除草剤『ラウンドアップ(グリホサート)』や、ネオニコチノイド系農薬が許可・推奨されている等、農薬に対し非常にゆるい現状です。
そのため、残留農薬の量・濃度と、そして影響度はアメリカよりも遥かに高い可能性もあります。
☑ ラウンドアップ(グリホサート)の関連記事
この残留農薬ランキングは決して他人事ではありません。
まずは自分自身が意識し、変えること。そして周囲の人に一人でも多く伝えること。これが何よりも重要です。
この『残留農薬ランキング』が一人でも多くの方に届きますように。
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