『ルテイン』
近眼や老眼など、目に関する悩みを持つ人なら一度は耳にしたことのある名前ではないでしょうか?
ルテインもまたファイトケミカルの一種で、目の健康維持に非常に重要な役割を果たす栄養素です。
今回は、ルテインの概要、健康効果、多く含まれる食品、そして効率的な摂り方まで幅広くご紹介します。
目の健康が気になる方、必見です。
関連記事:メガネだけじゃない。ブルーライトカットに『ルテイン』が効く!
30秒でわかる記事の概要
ルテインとは?
ルテインとは、緑黄色野菜に多く含まれる黄色い色素成分のファイトケミカル。
βカロテンなどに代表されるカロテノイドの一種です。
「目に良い」というイメージがあるように、特に目の機能維持には欠かせない栄養素であり、目の健康と切っても切れない関係にあります。
人間の体内に自然に存在する成分でもあり、目の中にある黄斑部・水晶体などの他、皮膚、乳房、大腸の内部にも存在します。
しかし、体内で合成することはできず、加齢や喫煙、低体温などによってその数が減少するため、食べ物から補う必要があるのです。
補足:ファイトケミカルについて
ファイトケミカルには他にどんな種類があるのか? その効果や、効率よく摂取するための方法など、ファイトケミカルの基礎知識については、それぞれ以下の記事に分かりやすくまとめていますので、合わせてご覧ください。
- ファイトケミカルの基礎知識:ファイトケミカルとは?最強の抗酸化作用を持つ、”第7の栄養素”のまとめ
- ファイトケミカルの種類一覧:第7の栄養素『ファイトケミカル』の種類一覧(五十音順)
- ファイトケミカルを摂るコツ:天然の抗ガン剤!ファイトケミカルを上手に摂る4つの秘訣
ルテインの効果・効能まとめ
次に、ルテインの健康上の効果・効能をご紹介します。
目の健康に関わるものが中心ですが、それ以外にもメリットがたくさんあります。順に見ていきましょう。
1:目の機能低下を防ぐ
目の疲れ・眩しさの軽減、視力の低下を防ぐ等、目の機能低下を防ぐ効果があります。
ちなみに、目の健康に効果のあるファイトケミカルとしてはブルーベリー等に含まれるアントシアニンが有名ですが、それぞれはたらきが異なります。
アントシアニンが視力回復に効果があるのに対し、ルテインは目の機能低下を防ぐ、病気を予防する等のはたらきがあります。
そのため、ルテインには上記のように目を防御する効果に優れているのです。
関連記事:アントシアニンの効果まとめ
ルテインと同じく、目の健康に関わる成分『アントシアニン』については下記の記事をご覧ください。
>>アントシアニンの効果・食べ物まとめ。”最強抗酸化食品”ベリーの力の源!
2:失明を予防
ルテインには、黄斑変性、白内障、緑内障の発症リスクを低下させる効果があります。
これらはいずれも視力の低下を招く病気です。
それぞれ、黄斑変性は網膜の中心部である『黄斑部』に障害が起こり、白内障は水晶体が白濁し、緑内障は視神経に障害が起こり、視界が狭くなる・視力が低下する等の症状が起こります。
中でも黄斑変性は失明の最も大きな原因。失明した人の約半数が黄斑変性を発症しています。
ルテインは上記3つの病気いずれにも予防効果があることが分かっており、失明を予防する上で欠かすことのできない栄養素と言えます。
より詳しくは、『メガネだけじゃない。ブルーライトカットに『ルテイン』が効く!』もご覧ください。
3:記憶力・学習能力アップ
ルテインは脳機能を高め、記憶力と学習能力の強化に効果を発揮します。
高齢の女性に1日12mgのルテインを飲んでもらったところ、言語記憶能力が有意に改善したとの研究結果があります。
この研究は、物忘れをよくするようになった、物覚えが悪くなった等の軽度の認知・記憶障害とルテインの減少との関連性を証明するもの。
ルテインを上手く補うことにより、こうした症状を改善することが可能です。
4:皮膚を健康に保つ
皮膚を健康に保つ効果があります。
ルテインは皮膚細胞内にも存在するため、有害な可視光線を無害化し、肌細胞の老化や酸化を抑えます。
この結果、シミ・くすみ・しわを防いだり、皮膚ガンをはじめとした皮膚病を予防することが可能です。
動物実験でも、ルテインが紫外線などが誘発する皮膚の損傷や老化、潜在的な皮膚ガンのリスクを低下させるとの結果が出ています。
5:血液系の病気(心臓病・脳卒中など)の予防
心臓病や脳卒中などの、血液系の病気を予防する効果があります。
これは、ルテインの持つ血管の詰まりを予防し炎症を防ぐ作用によるもの。血液をサラサラの健康な状態に改善してくれます。
南カリフォルニア大学の研究によれば、血中のルテイン濃度が高い人ほど血管内の老廃物や脂質の蓄積が少ないというデータが出ています。
また、ルテインを摂取することで動脈内の白血球の数が少なくなり、炎症や血管の詰まりが少なくなることも分かっています。
6:生活習慣病の予防
ガンをはじめ、前述の血液系の病気や糖尿病など、生活習慣病の予防に効果があります。
これはルテインに限らずファイトケミカル全てに共通する効果で、ほとんどの病気の発生原因と言われる『活性酸素』を除去する抗酸化作用に優れています。
生活習慣病は、日本人の死因上位を占めるものばかり。
活性酸素を除去・無害化することは、健康寿命を延ばすことに直結します。
なお、ファイトケミカルは複数同時に摂ることでより力を発揮するため、下記の記事を参考にルテイン以外の成分も同時に摂ることを心がけましょう。
ルテインが多く含まれる食品
次に、ルテインを多く含む代表的な食品をご紹介します。
食品100g中に含まれるルテインの含有量を多い順にまとめました。
ルテインを多く含む食品ランキング(100g中)
No | 食品名 | ルテインの含有量(100g中) |
---|---|---|
1 | ケール | 22mg |
2 | ほうれん草 | 10mg |
3 | パセリ | 10mg |
4 | ブロッコリー | 2mg |
5 | レタス | 1.8mg |
6 | グリーンピース | 1.7mg |
7 | 芽キャベツ | 1.3mg |
8 | かぼちゃ(夏) | 1.2mg |
青汁の主原料として有名なケールを筆頭に、ほうれん草、パセリと緑色の葉物野菜が上位を占めます。
ほうれん草は別として、風味の面からケールやパセリはそれほど多くの量を食べられません。
そのため、サプリメントや加工食品などで摂るようにするのがポイントです。
ルテインを効率的に摂るには?
では、ルテインを効率的に摂るにはどうすればいいのでしょうか?
先ほどご紹介したルテインを多く含む食材を食べることはもちろんですが、より効率的に摂取する方法をご紹介します。
1:油と一緒に摂る
ルテインは脂溶性の成分。
そのため、ルテインを多く含む野菜を油で炒めたり、油をかけて食べる等すると吸収効率が高まります。
ちなみにルテインは熱に強い成分ですので、炒めても栄養分が壊れたり失われたりすることはありません。
炒めものにする際は酸化に強い油を、かけて食べる際にはオメガ3が豊富な油を選ぶ等、調理法によって使い分けましょう。
>>炒め物に!加熱に強い、有機紅花を使用したサフラワーオイル
>>料理にかけて生のままで!リグナンを豊富に含む有機亜麻仁油
2:ビルベリーと一緒に摂る
ルテインはビルベリーのエキスと一緒に摂ることで、吸収率が向上することが分かっています。
食前・食後にビルベリーエキスを飲んだり、サプリメントを摂る際に水にビルベリーエキスを溶いて飲む等、摂り方を工夫しましょう。
3:ゼアキサンチンと一緒に摂る
ゼアキサンチンはルテインが体内で吸収・変化した成分のことで、この2つは体内で必ずペアで存在する、いわば兄弟関係にある成分同士です。
お互いに補完し合うため、セットで摂るのが効果的です。
ゼアキサンチンは主にパプリカやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれます。
前述のように、ほうれん草はルテインも多く含むため、非常に栄養の吸収効率が良い食材だと言えます。
>>無農薬・無化学肥料。VOXSPICEのオーガニック パプリカパウダー
4:サプリメント・スムージー・青汁で摂る
ルテインの推奨摂取量は1日に6~12mgほどですが、病気の予防・治療効果を得るためには20~40mgほど摂ることが望ましいと報告されています。
これは、ほうれん草200~400gに相当する量。さすがに毎日食べるのには無理があります。
そのため、栄養効率の良いサプリメントやスムージー(青汁など)で摂取することもおすすめです。
ただし、合成原料のサプリメントやスムージー(青汁)ではかえって健康を害すことが懸念されますので、必ずオーガニックの天然素材を使用したものを選びましょう。
おすすめの青汁
ルテインを効率よく、かつ安心して摂取できる青汁としては『遠藤青汁』を推奨しています。
ルテインを豊富に含むケールのみを原料とし、保存料・着色料などの食品添加物を一切含まないのがその理由です。
しかも、ケールは化学肥料や農薬、消毒剤、殺虫剤を一切使用しない非常に貴重な『自然栽培』のもののみを使用。これを特殊な冷凍技術で成分を壊さずそのまま冷凍しています。
一般的に青汁は、飲みやすくするための香料やフルーツ、保存期間を伸ばすための保存料を混ぜる等様々な加工が施されますが、この製品は原材料も製造法も非常にシンプルな青汁です。
その分、ケールの風味がそのまま残るため飲みやすさには難がありますが、貴重な自然栽培ケールの栄養素をそのまま摂取できるという大きなメリットがあるため、こちらを推奨しています。
>> 自然栽培のケールを100%使用、食品添加物は一切不使用。『遠藤青汁』はこちら。
ルテインについて:まとめ
仕事ではPCの画面を見つめ、移動中や休憩中はスマートフォンなどを利用する現代人は、目を酷使しています。
ブルーライトカットメガネなどで外側から対策することも大切ですが、体の内側からのケアはさらに大切です。
目の疲れや視力低下などでお悩みの方は、ルテインを上手に摂取し、目の健康を守りましょう。
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