『イヌリン』という成分をご存知ですか?
その名前の響きからペットフードを連想させますが、実際はれっきとしたファイトケミカルの一種。『菊芋』の主成分で、食物繊維の一種にも数えられます。
菊芋は健康に良い食材として最近とても注目を浴びていますが、その優れた健康効果はイヌリンによるものなのです。
この記事では、今話題の菊芋に含まれるイヌリンの優れた効果を4つご紹介します。
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30秒でわかる記事の概要
イヌリンとは?
まずはじめに、イヌリンとはどんな成分なのかもう少し詳しくご説明します。
先に書いたとおり、イヌリンは菊芋などに多く含まれる食物繊維でファイトケミカルの一種。
植物にとってイヌリンは、生きるためのエネルギーを貯蔵し、自らの温度(人間でいうところの体温)を調整する役割を果たしており、主に植物の根の内部に存在します。
また、イヌリンは多糖類にも属するため、甘味もあり、砂糖の代用品(甘味料)としても用いられます。
補足:ファイトケミカルについて
なお、下記の記事では、ファイトケミカルには他にどんな種類があるのか? その効果や、効率よく摂取するための方法など、ファイトケミカルの基礎知識を分かりやすくまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください。
>>ファイトケミカルとは?最強の抗酸化作用を持つ、”第7の栄養素”のまとめ
イヌリンの性質・特徴について
次にイヌリンの性質や特徴についてご説明します。
性質は食物繊維と良く似ていて、腸内で水分を吸収してゲル状になり、一緒に摂った糖質・脂肪の吸収を抑える働きを持ちます。
また、イヌリンは人間の持つ酵素では消化することができないため、消化・吸収されず体外に排出されます。
この際に、糖質や余分な脂質(悪玉コレステロール等)、その他の老廃物などを絡め取り、腸内を清掃します。
キレイな腸内は善玉菌にとって快適な環境となり、善玉菌の増殖や生存期間を高めるため、イヌリンは優れたプレバイオティック効果を持つ貴重なファイトケミカルなのです。
さらに、消化吸収がされないということはカロリーを含まない(カロリーゼロ)ということも意味するため、摂りすぎによる体重増加の心配もありません。
イヌリンの効果まとめ
それでは、ここからはイヌリンの健康効果を順にご紹介します。
イヌリンの効果1:糖尿病の予防
糖尿病の予防効果が抜群です。
イヌリンの別名は『天然のインスリン』。水を含むとネバネバとしたゲル状に変質して腸内に留まり、糖質の吸収をおだやかにし、食後の血糖値の上昇を抑えてくれます。
糖尿病の多くは、インスリン不足で発症します。
イヌリンは、このインスリンと似たようなはたらきをしてくれるため、食生活が乱れがちな人、外食が多い人の強い味方です。
イヌリンの効果2:便秘の解消
腸内をキレイに掃除して便通を整えてくれる作用があるため、便秘の解消にも効果的です。
先に書いたとおり、イヌリンは水分を含むとゲル化するので、便が腸内をスムーズに通るようになります。これによって便通が良くなり、便秘の解消に効果的です。
女性、特にお腹が圧迫されて便秘になりやすい妊婦さんにはおすすめ。
市販の便秘薬には子宮の収縮を引き起こすリスクがあり、服用すると流産や早産などに繋がる恐れがありますが、天然の成分であるイヌリンは妊婦さんでも安心して摂ることができます。
イヌリンの効果3:ダイエット効果
イヌリンはダイエット効果にも優れています。
先ほど書いた糖質はもちろん、悪玉コレステロールや中性脂肪の吸収も抑えてくれるので、ダイエットに効果的です。
これはゲル化したイヌリンが糖質や脂肪をくるみ、便となって体外に排出する作用によるもの。そのため、食事の前に摂ることがおすすめです。
また、水と混ざることでゲル化して胃や腸内で膨張することで、食欲ホルモンを減少させ、満腹感を得ることができます。
こうしたイヌリンの性質も、間接的なダイエット効果をもたらします。
イヌリンの効果4:アトピーの改善
イヌリンは、腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす効果も証明されています。
善玉菌は腸の免疫効果を高め、アレルゲンや化学物質などの有害な物質の侵入を防ぐので、アトピーの改善効果が期待できます。
腸内には人間の免疫細胞の60%が棲んでいるため、善玉菌を増やし腸内環境を整えることで、アトピーの改善に繋がると言えます。
アトピーの改善方法はいくつかありますが、腸内環境を整えることで一気に良くなる場合もあります。
「アトピー改善法はいくつか試したけどあまり良くならない」という方は、イヌリンをお試しいただくのもいいでしょう。


イヌリンの効果5:骨を強くする
イヌリンには、骨を強くする作用もあります。
2002年にアメリカのヒューストンで行われた研究によれば、女児に毎日8gのイヌリンとオリゴ糖を3週間に渡って摂ってもらったところ、カルシウムの吸収率を有意に高め、骨密度の増加と骨の石灰化を促進し、骨の強度を高めたという結果が出ています。
このように、イヌリンはカルシウムなど骨の材料となる栄養素の吸収を促進し、小児の骨密度と骨の石灰化を高める効果があります。
イヌリンの効果6:心臓病を予防する
イヌリンは、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させ、心臓の健康維持に効果があることが示唆されています。
2013年、タブリーズ医科学大学などが共同で行った研究によれば、イヌリンを一日に10g、8週間に渡って摂取した女性は、血中の中性脂肪と悪玉コレステロールの両方が有意に減少することが判明しています。
イヌリンと心臓病との関連性はさほど研究は進んでいませんのであくまで潜在的な効果ですが、イヌリンは心臓病を予防し、心臓の健康に寄与するはたらきがあると考えられます。
イヌリンの効果7:大腸ガンの予防
ここまで何度も書いてきたように、イヌリンは腸の健康に寄与する成分です。そのため、大腸の機能維持にも役立ち、大腸ガンの発症を予防すると考えられています。
マウス実験では、イヌリンを投与したグループの88%が大腸内のガン細胞の増殖が抑えられ、また別の実験では、イヌリンを投与したグループの方が大腸内の炎症が抑えられたとの結果が出ています。
効果6の『心臓病の予防』と同様に、まだはっきりとした結論は出ていませんが、イヌリンには大腸ガンの予防効果も期待されています。
その他のイヌリンのメリット
イヌリンは、上記の優れた健康効果以外にも、以下のようなメリット・特長があります。
1:小麦粉や甘味料の代替として利用できる
健康食品として以外のイヌリンの最大のメリットは、小麦粉や砂糖などの甘味料の代替として使用できることにあります。
多糖類でもあるイヌリンは、体への吸収率も穏やかであることから、健康的な甘味料として加工食品などで甘味料として使用されることがあります。
イヌリンは砂糖に比べて10分の1程度の甘さしかないとされているため、砂糖のような強烈な甘さが苦手な方にはおすすめです。
ブルーアガベから採られるイヌリン
甘味料としてのイヌリンは、テキーラの原料等として知られる『ブルーアガベ』から主に採取されます。(別名:リュウゼツラン)
水にも溶けやすく、また、下痢も起こしづらい特徴を有していることから、機能性食品やサプリメントなど、様々な用途で使用されています。
2:乳幼児も摂取できる
さらに、乳幼児も安心して摂取できるというメリットもあります。
2007年に韓国食品栄養財団によって行われた研究によると、12人の乳児にイヌリンを摂取してもらったところ、便がより柔らかくなり、排便量も向上したとの結果が出ています。
排便の頻度には影響がなかったことから、下痢などの症状を引き起こさず、健康的に排便を促す安全性の高い成分であることが確認されています。
イヌリンが多く含まれる食品
では次に、イヌリンが多く含まれる食品のご紹介です。代表的なものを、以下の表にまとめました。
No | 食べ物 | イヌリンの含有量(100g中) |
1 | 菊芋 | 15~20g |
2 | にんにく | 9~16g |
3 | ごぼう | 5~10g |
4 | ニラ | 3~10g |
5 | 玉ねぎ | 2~6g |
6 | アスパラガス | 2~3g |
このように、特にイヌリンを多く含むのは最近話題の食品である『菊芋』です。100g中、20%程度がイヌリンでできています。
イヌリンの宝庫『菊芋』とは?
個体差やデータの採り方によっても異なりますが、一説には菊芋の60%がイヌリンだという説もあるようです。
菊芋は上の写真のような、ショウガにそっくりな見た目の植物。非常に生命力の強い植物で、栽培に農薬を必要としないのも大きなポイントです。
ちなみに、名前にこそ『芋』とついていますが、実はイモ類ではなく、ごぼうの仲間。
そのため食感・風味ともにごぼうに近く、特に香りはごぼうの香りと同じです。
菊芋は、上記のように様々な健康上の効果を備え、特に腸内環境を整える作用に優れた『腸にいい食べ物』です。
イヌリンの効果的な摂り方
それでは次に、イヌリンの効果的な摂り方を見ていきましょう。
イヌリンの摂り方1:熱を通す
熱を通すようにしましょう。煮る・焼くなどの定番の調理法から、菊芋やごぼう等は天日干しもおすすめです。
ファイトケミカルには熱に弱いものが多いのですが、イヌリンは加熱しても成分が失われることはありません。
ただし、茹で調理をする際に水道水で茹でてしまうと水道水に含まれる塩素によってイヌリンが壊れてしまうため、必ず浄水した水で茹でることが前提です。
熱を通すことで水分が抜かれイヌリンが凝縮し、より上記の効果が高まり、殺菌効果もあります。食材に応じて、調理法を工夫してみましょう。
イヌリンの摂り方2:加工食品で摂る
菊芋もをパウダー状に加工したものなど、加工食品で摂るのもおすすめです。
特に菊芋は色々な加工食品があるので、好みに合わせて選べます。
加えて、菊芋は生命力が強く無農薬で育つため、素材自体が安心・安全。そのため、加工しても余計なものが混ざりにくいという利点があります。
なお、菊芋はイヌリンを多く含む一方で『イヌリン分解酵素』も持っています。
つまり、貯蔵・保存期間が長いほどイヌリンはどんどん失われてしまうため、加工して乾燥・濃縮させた状態で摂るのが適していると言えるのです。
関連記事
なお、菊芋パウダーについて詳しくは当サイトのライターが以下の記事にて効果・感想などを詳しく紹介しています。合わせてご覧ください。
イヌリンの摂り方3:サプリメントで摂る
最後は、サプリメントで摂取するという方法です。
菊芋の風味はゴボウとほぼ同じ。そのまま食べる分にはあまり抵抗なく食べられますが、パウダー状にして水に溶かして飲むのは、正直なところ口当たりも悪く、決して美味しいものではありません。
そこでおすすめの方法が、無農薬栽培の菊芋を乾燥し、そのまま使用したサプリメントを飲むこと。中でもおすすめなのが『金の菊芋』。
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二酸化ケイ素は『シリカ』とも呼ばれ、人体の中にも自然に存在し、摂取しても吸収されず体外に排出されるもの。
イヌリンは摂取したいけど、菊芋を食べるのに抵抗がある方は、風味を気にせず飲み込むだけのサプリメントがおすすめです。
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『金の菊芋』は本当に効果があるのか? については、当サイトのライターが実際に使用したレポートを以下の記事にまとめています。合わせてご覧ください。
イヌリンの摂取量は?
続いては、イヌリンの最適な摂取量についてご紹介したいと思います。
イヌリンは、上記でも書いたように腸に作用する成分。そのため、はじめから多く摂ったり、一度に大量に摂取すると、胃痛や下痢などの症状を引き起こす可能性があり危険です。
そこで、イヌリンを摂取する際には、まずは一日当たり2〜3g以下で始め、これを少なくとも1〜2週間続けてください。
その後、体が慣れてきたところで、週に1〜2gずつ摂取量をゆっくり増やし、一日当たり5〜10g程度まで増やしましょう。
イヌリンについて研究したほとんどの実験では、一日に10〜30グラムを使用し、徐々にその摂取量を増やしています。
このように、イヌリンは量を摂るだけ良いというわけではありません。ゆっくりと徐々に摂取量を増やし、一日10g程度にとどめておくのが良いでしょう。
この際、サプリメントは、1粒あたりの成分含有量が定まっており、イヌリンの摂取量を把握しやすいため、特におすすめです。
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イヌリンにアレルギーや副作用はあるのか?
イヌリンは、人間が摂取するには安全であるとされています。
そのため、あらゆる種類のアレルギー反応を引き起こす可能性は極めて低く、安全性の高い成分であると言えます。
イヌリンを摂取すると腸のはたらきが活発になり、胃痛やむかつき、排便の不快感や、お腹が緩む等の症状が出ることがあります。
しかし、先ほど書いたように少量から摂り、徐々に摂取量を増やしていくことで、これらは抑えることができるようです。
ただし、妊娠中の方は、イヌリンやイヌリンを含む食品を食べる前に、必ず医師に相談するようにしてください。
イヌリンについて:まとめ
イヌリンは腸内美人を目指す方にはぴったりのデトックス成分。
今回ご紹介したような症状でお悩みの方は、菊芋やごぼうで上手にイヌリンを摂って、腸内環境を整えてみてはいかがでしょうか?
関連記事:腸活のかんたんなやり方
下記の腸活の記事も参考にしていただければ、より腸活がスムーズに行えます。合わせてご覧ください。

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