『クマリン』の効果・効能・食べ物まとめ。脳も体も癒されたいあなたへ

クマリン 効果 効能

『クマリン』という成分をご存知でしょうか?

クマリンとは、明日葉やパセリ、シナモンなどに含まれる香り成分。

疲れたとき、癒されたいときにアロマなどの香りを楽しむ方は多いと思いますが、クマリンはそんな方におすすめです。

この記事では、クマリンの効果・効能をはじめ、多く含まれる食べ物やサプリメントについてご紹介したいと思います。



はじめに:クマリンとは?

では、まずはじめにクマリンとはどんな成分なのか簡単にご説明します。

クマリンとは、ファイトケミカルの一種『ポリフェノール』に分類される、香りの成分。

主にセリ科やミカン科など、香りの強い野菜・果物・植物に多く含まれています。(クマリンが多く含まれる食べ物については後述します)

主に香料の原料として、化粧品やアロマオイル、香水に使われたり、他にも抗血栓薬などの医薬品にも使われています。

最強の抗酸化物質『ファイトケミカル』

※クマリンも抗酸化物質『ファイトケミカル』の一種

クマリンをはじめとした香り成分の他、野菜や果物、ハーブには色素、苦味、えぐみ等の優れた抗酸化物質が含まれています。

この総称を『ファイトケミカル』と言い、活性酸素を除去し、心臓病糖尿病などの生活習慣病の予防効果に優れた成分です。

ファイトケミカルの基礎知識、効果的な撮り方、種類はそれぞれ以下の記事をお読みください。

クマリンの効果・効能まとめ

それでは、クマリンにはどんな効果・効能がるのでしょうか? 主なところを5つ、順に見ていきましょう。

クマリンの効果・効能1:抗菌作用

アリシン 抗菌作用

抗菌作用に優れ、ウイルスや細菌の侵入・増殖を防ぐ効果があります。

これは、香りの成分に多く共通する効果・効能で、クマリンの他にリモネンにもこのはたらきがあります。

クマリンの効果・効能2:血液サラサラ効果

血液 サラサラ

クマリンには、血液を固まりづらくし、血流を改善する効果もあります。

先ほど抗血栓薬の材料になると書きましたが、これはクマリンの持つ血液をサラサラにする作用によるもの。

血流を改善することは色々なメリットがあり、心臓病や脳梗塞などの病気の予防、代謝UP、むくみの解消などにも効果的です。

クマリンの効果・効能3:脳機能の維持・改善

脳 成長 栄養

クマリンは、脳神経を作ったり維持するために必要な『NGF』という成分の生成を助ける効果があります。

これにより脳の機能が正常に保たれ、記憶力UPや集中力UP、また、アルツハイマーの予防・改善にも役立つとされています。

クマリンの効果・効能4:更年期障害や不妊を解消

デトックス

クマリンは、女性ホルモンの一種『エストロゲン』と似たはたらきをしてくれるため、女性ホルモンのバランスが乱れることで起こる諸症状を緩和してくれる効果・効能があります。

年齢の若い女性には不妊対策やバストアップなどの効果、比較的高齢の方には更年期障害の改善など、女性特有の症状を解消してくれます。

クマリンの効果・効能5:生活習慣病の予防

ガン予防 食べ物

こちらはファイトケミカル全般に共通する効果・効能ですが、活性酸素を効果的に除去してくれるため、ガンや糖尿病などの生活習慣病を予防してくれます。

クマリンが多く含まれる食べ物

では、クマリンはどんな食べ物に多く含まれるのでしょうか? 代表的なものを下記の表にまとめました。

No 食べ物 備考
1 明日葉 特に多く含む
2 桜の葉(桜餅) 塩漬けするとクマリンが発生する
3 パセリ
4 はっさく
5 シナモン 摂りすぎに注意!
6 バニラ  
7 いちご  
8 さくらんぼ  
9 緑茶  
10 人参  
11 ペパーミント  
12 ハチミツ  

特にクマリンが多い食べ物は、『明日葉』

※クマリンを多く含む「明日葉」は青汁などによく入っています

この中でも特にクマリンが多く含まれるのは明日葉です。

先に書いた『NGF』の生成を助ける効果が通常の15~20倍にも高まり、これはクマリンをはじめとした、明日葉に含まれる成分の複合作用によるものだという発表がなされています。

シナモンの食べ過ぎには注意(副作用あり)

ただし、クマリンにいくら優れた効果・効能があるとはいえ、摂りすぎは禁物です。特に上記の中ではシナモンには要注意。

①クマリンの過剰摂取で『肝障害』の危険性あり

※クマリンは過剰摂取で肝臓障害に。体重1kgあたり0.1mgまでが限度です。

ドイツでは、シナモンを摂りすぎるとシナモン中のクマリンが原因で肝障害を起こすと発表されているからです。

ちなみにクマリンの1日あたりの許容摂取量は、体重1kgあたり0.1mgまでにするようにと指針が出されています。(※体重60kgの人なら、1日に60mgが限度

これはあくまでシナモンに限った発表なので、その他の食べ物も同じとは言えませんが、ひとつの基準として覚えておきましょう。

②光毒性を持ち、皮膚にダメージを与える

※高濃度のクマリンは痒み・紅斑・炎症・シミの原因に

クマリン類の中でも特に『フロクマリン』は光毒性を持つとし、アロマテラピー業界では注意されています。

あくまで高い濃度の場合ではありますが、皮膚に付着した状態で太陽光などの紫外線を浴びればダメージを受けます。

症状としては、肌に痒み・紅斑・炎症をもたらし、メラニン色素の沈着を促し、シミの原因になる場合もあるため注意が必要です。

これは、果物の皮を圧搾して抽出された柑橘系のアロマオイル全般に含まれる『フロクマリン類』が原因で起こる作用で、同じ香り成分である『リモネン』にも確認されています。

シナモンを摂る場合は『セイロンシナモン』のみ推奨

※市場に出回るシナモンは偽物が多く、セイロンシナモン(スリランカ産)のみが本物です

なお、もしシナモンからクマリンを摂取しようとした場合、必ずスリランカ産のシナモン『セイロンシナモン』を選ぶことを強くおすすめします。

現在市場に出回るシナモンはほぼ偽物で、カシアという植物から作られるカシアンシナモンとよばれるもの。

カシアンシナモンは非常に多くのクマリンを含み、たとえ小さじ1杯でさえ限度量をかんたんにオーバーしてしまうからです。

香りを楽しみつつ、クマリンの恩恵を受けるには、高価ではありますが必ずスリランカ産のシナモン『セイロンシナモン』を選ぶようにしましょう。

クマリンについて:まとめ

あまり耳慣れない名前で、少し間の抜けた響きの成分ですが、クマリンには嬉しい効果・効能がたくさん。

前述したようにシナモンの摂りすぎには注意ですが、今回書いたような症状をお持ちの方は明日葉やパセリなどを意識的に摂ることで改善するかもしれません。

しかし、一方で過剰摂取によるリスクも大きい成分のため、取扱には十分に注意が必要です。

そのためにも、摂取する場合はスリランカ産の『セイロンシナモン』を選ぶようにしてください。

その他の種類のファイトケミカル一覧はこちら!

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