小さい子どもをお持ちのお母さん、解熱剤を安易に使いすぎていませんか?
子どもは風邪をひくと、すぐに熱を出したり体調を崩しやすいもの。
「何か体に障害が残ったりしないだろうか?」
「脳がおかしくなって、知的障害が出たりしないだろうか?」
体温が38℃を超えだすと、焦ってこんなことを考えてしまいがち。
我が子は言葉にできない程かわいい存在。同じ親として心配になる気持ちもとてもよく解ります。
しかし結論から言うと、38℃程度の熱で解熱剤を飲ませるのは大きな間違いです。
薬を反対から読むと『リスク』。
安易に薬を飲ませると、熱を下げるどころか、逆に恐ろしい副作用を伴うことがあります。
というわけでこの記事では、現役の看護師さんに聞いた解熱剤が引き起こす副作用の中でも特に重い症状と、解熱剤を使わなくても家庭で簡単にできる正しい発熱への対処法をご紹介します。
30秒でわかる記事の概要
解熱剤の重い副作用・4つ
それでは早速、解熱剤の副作用の中でも特に重いものを4つご紹介します。
いずれも実際に報告された解熱剤の副作用です。
耳慣れない病名で、かつ衝撃的な写真もありますが、しっかり受け止めましょう。
解熱剤の副作用 1:スティーブンズ・ジョンソン症候群
※出典:Derm IS
全身の至るところに、赤く腫れ上がったはんてん状態の湿疹のようなものができる病気です。
水ぼうそうを何倍にも酷くしたような状態を想像されるとわかりやすいと思います。
これと同時に、高熱や強烈なだるさ等の風邪に似た症状も現れます。
治療法も確率されておらず、さらに長期の療養も必要な難病で、最悪の場合は合併症を引き起こして死に至ります。
解熱剤の副作用 2:肝障害
※出典:しのはらクリニック
肝臓の解毒機能を阻害し、様々な症状を引き起こします。
その症状は、だるさや吐き気、発熱や黄だん、かゆみ等の多岐に渡ります。
他にも、肝臓自体に脂肪がくっついてフォアグラ化する脂肪肝になり、これが進行すると肝炎などの重い病気にもつながることもあります。
解熱剤の副作用 3:無顆粒球症
白血球の一種である『無粒球』が減少し抵抗力が失われる症状を無顆粒球症といいます。
無粒球は主に体に侵入してきたウイルスや菌を退治する役割がありますが、これが失われるため、重い感染症を引き起こします。
高熱や喉の腫れ等の他、ひどい場合は合併症として肺炎や敗血症にかかることも。
解熱剤の副作用 4:横紋筋融解症
※出典:東北大学医学部 神経内科
横紋筋とは別名『骨格筋』ともいい、人間の骨にくっついている筋肉のこと。
体中の筋肉の中で最も多くの部分を占めているため、一番重要な筋肉とも言えます。
横紋筋融解症は、この横紋筋が血液に溶け出してしまうという聞いただけで鳥肌が立つような恐ろしい病気。
この結果、腎臓を中心に体中の様々な臓器を傷めつけ、脱水症状や低カリウム血症などの症状の他、腎不全で死亡するケースも少なくありません。
ほとんどが10歳以下の小児に発症します。
解熱剤を使わず家庭でできる対処法・4つ
それでは次に、解熱剤を用いずに家庭でも簡単にできる熱の下げ方をご紹介します。
熱の下げ方 1:水+ひとつまみの塩で水分補給
発熱時は汗をたくさんかくので水分補給が肝心!
安心・安全な飲料水に、塩をひとつまみ入れた水を飲ませてあげましょう。
これで簡単に体に吸収されやすい水を作ることができます。
飲料水は、雑菌の繁殖しやすいウォーターサーバーなどは絶対に使用せず、浄水器でキレイに浄水したお水がおすすめ。
塩を入れるのは、汗をかくことで多く失われるミネラル分を補給してあげるため。
必ず海洋深層水を使って昔ながらの製法で作ったミネラルたっぷりの塩を使いましょう。
>>ミネラルたっぷり。海洋深層水を天日干しで作った、おすすめの塩はこちら。
熱の下げ方 2:寝間着や布団の枚数を調整
熱が出ると寒気がするため、寒くないようにとついつい多めに寝間着を着せてしまいがち。
しかし、あまり着させすぎるのも問題。
より体に熱がこもりやすくなってしまい、体温が上がってしまい逆効果になることも。
体温が高ければ、熱がこもらないようにタオルケットのように薄手のものをかける等、基本的には寒がっている時以外は薄手のものを使用し、毛布や掛布団の枚数は体温を見ながら調整するのがコツです。
熱の下げ方 3:寝室の空気をキレイに
寝室の空気も大事です。
空気清浄機を入れて、寝室の空気を清潔に保っておくことも実はとても効果的。
ウイルスなどの繁殖を防ぎ、呼吸も楽になります。そして呼吸が楽になると眠りも深くなり、睡眠の質が上がるのです。
風邪を治すのに最も効果があるのは寝ることです。
寝る環境を整えてあげることで、より短時間で体が回復に近づきます。
熱の下げ方 4:脇の下を冷やす
上記3つの方法をとっても、まだ発熱して苦しそうにしているようであれば、
脇の下に、濡れタオルや水を入れて凍らせた500mlのペットボトルを挟んであげる等するのがおすすめ。
脇の下には太い血管が通っていますので、ここを冷やすことで効率的に体温の調整が可能です。
ただし、発熱すること自体は決して悪いことではありませんので、あまり冷やしすぎないように注意しましょう。
また、脇の下用の冷え◯タ等の冷却シートを使用するのはやめた方がいいでしょう。
防腐剤に使われるような成分を含んでおり、脇の下の皮膚はこうした物質をより吸収しやすい部位です。解熱するどころか逆に重大な病気の原因になりかねませんので、絶対に避けましょう。
解熱剤について:まとめ
あまりに衝撃的な副作用ばかりで、とても自分や自分の子どもの身に起こるとは思えないことばかりですが、解熱薬を飲ませる限り可能性は決してゼロではありません。
薬では病気は治りません。
確かに薬は、特定の症状を一時的に和らげることはできますが、根本的にその病気を治すことは絶対にできません。
病気を治すのは薬ではなく、私たち人間の体なのです。
子どもを守るのは私たち親です。
まずは私たち親が正しい知識を持ちましょう!
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