あなたはタバコを吸いますか?
私は吸いません。今まで一度も吸ったことがなく、これからも吸うつもりは全くありません。
理由は、まず何より自分自身の健康を害するから。
そして、副流煙により周囲の人も影響を及ぼし、病気のリスクにさらしてしまうからです。
その周囲の人間の中でも、特に副流煙の影響を受けやすいのは子どもです。
ご存知でしょうか? 子どもの呼吸回数は、大人より多いということを。
特に新生児の1分間に呼吸する回数は、大人の2倍です。
つまり呼吸回数はそのまま、副流煙にさらされる回数。単純計算で、タバコによる病気の発症確率が大人の2倍に当たるのです。
そこで今回は、タバコが引き起こす病気の例を5つご紹介します。タバコの副流煙が子どもにどれだけの悪影響を与えるのか、きちんと認識しましょう。
女性は言うまでもありませんが、特に、喫煙者で、かつこれから父親になろうとしている男性には必ず読んでいただきたい内容です。
30秒でわかる記事の概要
はじめに:『子どもの出産を期に禁煙』なんて全然意味がない!
副流煙がもたらす病気の例をご紹介する前に、これだけは言わせてください。
かなり強い言い方ですので、気分を害される方もいらっしゃると思いますが敢えて言います。
(※愛煙家の方や喫煙容認派の方は、以下はご覧にならないでください)
よく「子どもの出産を機に禁煙した」という人が居ます。
そしてこのエピソードを聞いて、美談のように扱う人も居ます。
禁煙するのはとても難しいとは聞きますし、多少なりとも子どものことを考えているのだなということは分かります。
しかし私に言わせれば、そんなものは美談でも何でもありません。
『出産を機に』では遅すぎます。最低でも、子どもができる1年前には禁煙して体をきちんと作らなければ全く意味がないのです。
ニコチンは非常に有害な物質で、母親が副流煙を吸い込めば、あなたの大切なパートナーだけでなく、妊娠中のママのお腹の中の子どもにも、へその緒を通して伝わります。
こうして生まれてきた子どもの血中にはニコチンが含まれ、これが様々な疾患の原因となることが分かっています。
『子どもの出産を期に禁煙』なんて大人は、かっこ良くも何ともありません。無責任で無知な大人でしかありません。
本当にかっこ良い大人なら、自分の大切な人を守るための正しい知識と、それを実行するだけの行動力を持っているべきではないでしょうか。
言うまでもありませんが、妊娠中の女性や赤ちゃんを望む方が吸うのは絶対にNGです。
タバコの副流煙がもたらす病気
それではここからは、タバコの副流煙がもたらす病気の代表例をご紹介していきたいと思います。
いずれも実際に研究や調査の結果明らかになっているものです。喫煙者の方や、自分の親しい人に喫煙者が居るという方は心してご覧ください。
タバコの副流煙がもたらす病気1:ガン
あらゆるガンの発症に繋がります。誰でも知っていることだと思いますが、最も重要なことです。
副流煙を吸い込むことで、将来のガン発症リスクが高まります。特に、吸い込むことで副流煙が直接触れる口内や肺のガン、喉頭ガンなどはその典型。
もちろんこれ以外にも、ありとあらゆるガンの発症リスクが高まります。
ガンは日本人の死因第1位の”国民病”です。これだけでも、いかに副流煙が有害な物質であるかが分かります。
タバコの副流煙がもたらす病気2:アトピー
副流煙に含まれるニコチンは非常に強力なアレルゲン(アレルギー物質)でもあります。
ニコチンは副流煙により体内に入り、その後血液に溶け出すことで濃度が高まり、この結果アトピーをはじめとしたアレルギー反応を引き起こします。
また、副流煙は、生まれる前の(お腹の中にいる状態の)赤ちゃんに対しても影響を与えるということもわかっています。
母体の血液中のニコチン濃度と、子どものアトピー発生リスクには密接な関係があるのです。
タバコの副流煙がもたらす病気 3:バセドウ病
タバコの副流煙は、バセドウ病の原因にもなります。
歌手の絢香や、サッカー日本代表の本田圭佑が発症したことで知られていますが、喫煙者はそうでない人に比べ、3~4倍の発症リスクがあることが分かっています。
もちろんこれは副流煙を吸い込んだ場合でも同じです。
バセドウ病はホルモンのバランスが崩れ、全身の代謝が異常に活発化することで、激しい動悸・息切れ、四肢のしびれや、不安障害、眼球がとび出たりなど、心身に様々な疾患をもたらす病気です。
治療法は、薬物治療、放射線治療、手術による治療と、ガンとほぼ同じ。しかしどの治療法を選んでも再発のリスクは少なからず残り、ならないようにすることが重要です。
タバコの副流煙がもたらす病気4:気管支喘息
こちらもガンに並び有名ですが、気管支喘息の発症リスクも高くなります。
副流煙は喉を直接痛めつけ、これに伴い咳の回数が増え、やがて気管支喘息の発症に繋がる可能性があります。
マスクをすれば防げそうにも思えますが、副流煙に含まれる有害物質は4000種類以上とも言われ、中には市販のマスクのフィルターでは防ぎきれないほど小さな微粒子も多数存在します。
たとえ市販のマスクを2枚重ねしたところで、副流煙の有害物質をすべて防ぐことは不可能とされています。
喫煙者はそれだけ有害なものを周囲に撒き散らしているということなのです。
タバコの副流煙がもたらす病気5:クローン病
最後はクローン病です。
クローン病とは耳慣れない名前ですが、消化器官(小腸や大腸、結腸等)に悪性の腫瘍を多数作り出す恐ろしい病気です。
腸を痛めるということは、免疫力を大きく損ない、様々なウイルスの侵入を許すということ。腹痛や下痢といった症状の他、大出血を起こすことも少なくありません。
しかも、このクローン病の最も怖いところは今の医療では完治できない難病だということ。一度発症したら、その後は一生治りません。死ぬまでの間、上手に付き合っていくしかないのです。
アメリカ・シカゴ大学の調査によると、小児クローン病の発症リスクは受動喫煙をすると5倍以上にも高まるそうです。
まとめ・最後に
いかがでしょうか?
副流煙の与える影響これほど有害なものです。タバコを吸うということは、周囲の人を死に追いやることにも繋がる行為です。
たとえ一日一本でもタバコはNGです。
タバコは副流煙はもちろん、家具や壁に付着し、有害な物質を撒き散らし続けます。
その家具や壁に手を触れたりすることで、アレルギー反応を起こしたり、化学物質過敏症などの病気になることも指摘されており、これを『サードハンドスモーク』と言います。
それでも、あなたは子どもの前でタバコを吸いますか?
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