とうきょうサラダは美味しいけど不自然…人工光栽培の野菜ってどうなの?

とうきょうサラダ

こんな野菜、アリだと思いますか?

東京メトロが人工光で栽培した野菜を発売するというニュースが、2015年4月に配信されていました。

その名も『とうきょうサラダ』。

■東京メトロが作った野菜「とうきょうサラダ」発売 東西線高架下・植物工場で栽培

あくまで僕個人の見解ですが、人工栽培の野菜や果物は、ちょっと怖い気がします。

自分が食べたくないのはもちろん、自分の家族や大切な人には食べさせたくないな…と思います。

というわけで今日は、今更ですが、この『とうきょうサラダ』と、人工光栽培の野菜・果物について書いてみます。



そもそも『とうきょうサラダ』って何?

※出典:トラベル Watch

まずは『とうきょうサラダ』について少しだけ詳しく書いておこうと思います。

公式ホームページからそのまま引用したものですが、東京メトロによれば次のようなものだそうです。

「とうきょうサラダ」は、東京メトロが東西線西葛西駅付近の高架下で大切に育てた葉野菜です。

農薬や土を一切使用せず、安心・安全な東京産の野菜を、

東京で働き・暮らす様々な人々にお届けしていく意味を込めて、

「とうきょうサラダ」と命名しました。

※出典:とうきょうサラダ

ウレタンスポンジに種を撒いて、そこに液体の肥料を流し込み、人工的な光を浴びせて育てる、いわば人工野菜です。

種類は、葉物野菜のみ

じゃあ、その『とうきょうサラダ』の野菜の種類って実際どんなものなのか?という話なんですが、現在のところは葉物野菜のみ。

  • ロメインレタス
  • レッドマスタード
  • チコリー
  • ロロロッサ
  • エンダイブ
  • レッドケール
  • 赤茎水菜
  • フリルレタス
  • グリーンリーフレタス
  • ロメインレタス
  • バジル

要は土を使わずに育てられる、栽培が比較的簡単なものばかりです。

にんじんや大根などの根菜類は土の中で育つものですし、
トマトやナスのような、茎にいくつも実がなる野菜はウレタンでは支えきれません。

そんな代表的な野菜が栽培できない水耕栽培って…うーんどうなんでしょう。

取扱店は、現在6店舗のみ

ちなみに、2017年11月24日現在、取扱店は以下の6つ。

  1. ストリングスホテル東京インターコンチネンタル
  2. ヒルトン東京お台場
  3. シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
  4. KEY’S CAFÉ 王子メトロピア店
    ※「とうきょうサラダドック」を販売
  5. バー ロブロイ西葛西店
  6. カフェラグーン

冒頭で紹介したニュースでは、東西線沿線の飲食店を中心に販売すると書いていましたが、
それがカフェラグーンとバー ロブロイ西葛西店だとすれば、この2年で4店舗しか増えていません。

高級ホテルでの取扱いは増えたとはいえ、認知度はいまいちのようです。

人工光栽培の環境は、不自然…

led 野菜

では、とうきょうサラダをはじめとした人工光栽培はどんなものなのか見ていきましょう。

以下はTPACのホームページ内の『人工光栽培』のメリットについて説明されたページですが、
僕はこのページを見たとき、技術の進歩に驚くのではなく、むしろゾッとしました。

  • 気候や天候に関係なく、一年中安定して野菜が作れます。
  • 都市部のビルなど、土のない場所、狭い場所でも多段階システムによりたくさんの野菜が作れます。
  • その野菜にぴったり合った環境で育てられます。
  • 雑草や害虫を防ぐことができ、農薬がいりません。
  • 一般生菌を極めて少なくでき、野菜の劣化を抑えます。
  • 露地栽培よりも早く育てることができ、連作障害もありません。
  • 肥料などを工夫することで、栄養価の高い野菜が作れます。
  • 生産従業者として、高齢者や障害者でも従事できます。

※出典:TPAC「人工光型植物工場」より

空ではなく低い天井があり、
太陽ではなくLEDの光に照らされ、
土ではなく溶剤でひたひたの発泡スチロールに植えつけられて、
季節や天候の変化はなく常に一定の温度・湿度で育てられる。

本来、自然の中で育つはずの野菜とは似ても似つかない環境です。

こんな環境で育った野菜を、あなたは食べたいと思いますか?

人間だって不自然な環境はNG。

「不自然な環境がなんだよ。別に野菜なんだからいいじゃん」って声も聞こえてきそうですが、これを僕たち人間の生活に例えれば、ちょっとゾットすると思います。

365日、4畳半の部屋に閉じこもり、
昼夜関係なく煌々と蛍光灯がついていて、
食べ物・飲み物はなく点滴で栄養を補給しする。

こんな感じでしょうか?

あくまで1つの例ですので、ピンと来ない人は自分にとって不自然な環境」を想像してみるといいでしょう。

あなたはそんな「自分にとって不自然な環境」で生活ができますか?

僕はやっぱり外で遊びたいし、
ちゃんと自分の口で食べ物・飲み物は味わいたいし、
四季の移り変わりを楽しみたい。

もちろんそう思わない人も居るでしょうが、多くの人は僕と同じように思うのではないでしょうか。

人間も野菜も、自然な環境が一番

ニュースの記事にもあるように、とうきょうサラダのような人工光栽培の野菜は無農薬で育てられ、その野菜に最適な環境下で育つため栄養価も高いというメリットもあります。

確かにそれは事実かもしれませんし発売側も売りの1つにしているようですが、
そうして育てられた野菜が人体に影響がないと言っていないのもまた事実。

不自然な環境に居る人間が精神や健康に異常をきたすように、
野菜も同じように、どこかしらに異常を着たしても全然不思議じゃないと思います。

ある意味、遺伝子組み換え食品よりも危険な気がしてなりません。

こういう不自然なものこそが、僕は最も危険なものと考えているので、
やっぱりとうきょうサラダのような人工光栽培の野菜は「怖い」と感じます。

人間も野菜(植物)も自然な環境が一番だと思うんです。

自然な環境が一番だと思う理由

ではなぜ、僕がそこまで『自然な環境』にこだわるのか、がベストだと考える理由を説明しておこうと思います。

『食物連鎖』をご存知でしょうか?

地上では、土に生えた植物を草食動物が食べて、その草食動物を肉食動物が食べる。もちろん海の中でもこれと同じことが起きています。

このような自然界における食べる・食べられるの関係を表す言葉が『食物連鎖』です。

僕たち人間はこの食物連鎖の頂点に居るわけですが、
この食物連鎖には第三者の手は一切加わっていません。
植物も動物も魚も、全て自然界のルールに則って生きています。

食物連鎖から読み解けるのは、自然のままの状態が最も自然だということ。
(なんだかシャレのような表現ですが…)

これ、僕たちが食べる作物が作られる環境も同じではないでしょうか?

利便性や効率性を高めることは確かに重要ですが、それと引き換えに自然な環境そのものを犠牲にするのは、やっぱり間違っていると僕は思います。

何より、僕には子どもがいます。
親として「子どもにはできるだけ安全なものを、自然なものを」と思うのは当然。

そういう意味で、とうきょうサラダのような不自然な野菜を、未来ある子どもに食べさせてはいけないように感じるんです。

子ども達の未来のために、自然な食べ物・飲み物を

とはいえ現代は農薬まみれの野菜や果物がスーパーに多く並び、とうきょうサラダのような人工光栽培の野菜が市場に流通しようとしている世の中。

自然な環境で育てられた、本当に体に必要な食べ物だけが出回るようになるには時間がかかりそうです。

とうきょうサラダは都内など、田畑の少ない環境で育てられ、天候にも左右されないことも大きなメリットですし、素晴らしいことだと思います。

しかし、消費者の物を見る目ができてきたためか無農薬や有機栽培の野菜・果物の需要が高まり、それを提供する側も増えてきています。

この流れを持続し、より大きくできれば、いずれきっと農薬まみれの野菜や果物は店頭から姿を消すはず。

全ては僕たちの今日からの行動にかかっています。
子ども達の将来のためにも、本当に良いものを選ぶ目を養っていきたいものです。

まとめ

たかが人工光栽培かもしれません。
とうきょうサラダはもしかしたら体にいいものなのかもしれません。

しかし、どこか「怖い」と感じる感覚がある以上はやはり安心して食べることもできないし、お金を出して買おうとも思えません。

今では日本各地に無農薬や有機栽培の野菜も増えてきていますし、
それらを手軽に取り寄せることのできるサービスも増えてきています。

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モノや情報や溢れた世の中。

本当に安心なもの、安全なもの、信頼のできるものが何なのかを、僕たちが選んでいかなくてはいけない時代なのかもしれません。

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