あなたの周りにこんな人は居ませんか?
「私、健康のために毎日野菜ジュース飲んでるのよ!」
あまり良い言い方ではありませんが、知識のない大変残念な方だと言わざるを得ません。
残念ながら、野菜ジュースで健康になることはできません。
むしろ不健康になります。
「えっ」と驚かれた方は、野菜ジュースの材料と製造法を知ればきっと思うはずです。
「もう飲みたくない」「こんなもので栄養が摂れるわけがない」と。
この記事では野菜ジュースの材料と製造方法を通して、
私たちに本当に必要なものが何なのかを書いていこうと思います。
30秒でわかる記事の概要
「1日分の野菜」という言葉のトリック
まずは2つの野菜ジュースをご覧ください。
■カゴメ 『野菜一日これ一本』
■伊藤園 『1日分の野菜』
どちらも、よく目にする商品だと思います。
この2つの野菜ジュースは、上から順に2013年度の野菜ジュースの売上ランキングの1位と2位の商品です。
2つに共通しているのは「1日に必要な野菜を使っている」という点ですが、実はこの謳い文句にはトリックがあります。
あたかも“1日に必要な野菜の栄養がまるごと摂れる”ような書き方をしていますが、実はこれは間違い。
この本当の意味は「厚生省の提唱する1日に必要な350g分の重さの野菜を使っているだけ」ということです。
1日に必要な栄養が含まれているとは言っていないのです。
野菜ジュースで栄養が摂れない3つの理由
それでは、なぜ野菜ジュースでは野菜の栄養が摂れないのか?
その理由を順に3つご紹介します。
野菜ジュースで栄養が摂れない理由1:加熱濃縮した野菜ペースト
まず最初は「濃縮還元」という製法と材料です。
多くの野菜ジュースが濃縮還元という製法を採用していますが、これがどんな製法かご存知でしょうか?
簡単に言うと、野菜のペーストをいくつか混ぜ合わせて水で薄めるという方法です。
(ケチャップのようなものを想像してください)
この製法はもちろん、問題は野菜ペースト自体です。
ペーストの材料になる野菜は、世界各国から輸入されますが、その中には農薬大国である中国も含まれる可能性もあります。
そして、ペーストの製法である「熱を加えて濃縮する」という方法も問題です。
なぜこの2つが問題なのか?
それは、熱を加えることで水溶性のビタミンやファイトケミカルは失われ、熱に強い農薬はより濃縮された状態になるからです。
それ以外にも、食感をよくするため、飲みにくい食物繊維はあらかじめ取り除いていますし、同時にミネラルも失われています。
このような状態の野菜ペーストを世界各国から集めて混ぜ合わせ、
栄養がスカスカの味が濃いだけのジュースが出来上がるというわけです。
さらに、濃縮された複数の農薬同士が化学反応を起こすことも想定されます。
「野菜を加熱濃縮する」という方法は、便利な反面こういった大きな欠点も持っているのです。
野菜ジュースで栄養が摂れない理由2:農薬だらけの野菜
2番目は野菜そのものの質です。
加熱・濃縮される野菜は、世界各国から最も安価なものが選ばれています。
安価な野菜ということは、つまりそれらは、農薬や化学肥料、成長促進剤などを大量に使い、
一度に多くの量を短期間で育てている野菜だという証拠。
安価な野菜に栄養が含まれているとはとても考えられませんし、
むしろ農薬まみれの危険な野菜であろうと容易に想像ができます。
中には農薬大国・中国の野菜を使用しているメーカーもあるというのですから驚きです。
こうした流れから、伊藤園では中国産の野菜は一切使わず、なるべく国産のものに切り替えているそうです。
一部、トマトだけは中国産を使っていましたが、消費者心理に配慮して、2008年春からはいっさい、野菜については中国産のものは使っていません。
~中略~
伊藤園:今はなるべく国産に切り替えています。ただ、国内で全部を賄おうと思っても、この量はちょっと賄えないのです。
※出典:東洋経済オンライン
しかしこれがまた矛盾した対応と言えます。
なぜなら日本は世界一の農薬大国だからです。

もちろん、日本にはオーガニック栽培のこだわり野菜を育てている優れた農家はたくさんいらっしゃいます。
しかし、1本100円程度という安価な値段で提供しようと思ったら、オーガニック栽培の野菜は使えません。
安いものには理由があるのです。
野菜ジュースで栄養が摂れない理由3:添加物が満載
最後の理由は添加物です。
野菜ジュースには多くの添加物が入っています。
上記で紹介した『野菜一日これ一本』や『1日分の野菜』は比較的少ないのですが、
世の中の多くの野菜ジュースには大量に使われています。
では、その代表的な添加物を2つ簡単にご説明します。
野菜ジュースの添加物1:香料
その名の通り、香り付けのために使用します。
果物から抽出するものもあれば、化学的に合成するものまで様々あって、なんと3200種類以上あると言われています。
しかも原材料に表示するときはすべてを個別に表記する義務がなく、一括表示OK。
どんなものが何種類入っているのかが不明…これほど恐ろしいこともありません。
野菜ジュースの添加物2:ビタミン
次にビタミンです。
添加物に使用されるビタミンには、大きく還元型ビタミンと酸化型ビタミンの2種類があります。
このうち、保存料として使われているのは、ほぼ酸化型ビタミンです。
実はこれが恐ろしいもので、言ってしまえば酸化型ビタミンはいわば「劣化したビタミン」。
食べ物や飲み物が腐るのは酸素と結びつき、酸化するのが原因です。
この「酸化する」のを防ぐために、すでに酸化したビタミンを入れて、野菜ジュース自体を酸化させてしまいます。
これで、それ以上は酸化することがなくなるので、結果として品質の維持ができるというわけです。
考えてみれば、すでに酸化して品質が劣化しているものなのに品質の維持というのもおかしな話です。
ちなみに、酸化すると風味も損なわれるため、味の調整のために、さらに別の添加物を加えます。
こうして添加物の量が増えていくのです。
ビタミンというと体に良いイメージですが、添加物のビタミンは真逆のものだと覚えておきましょう。
補足・まとめ
長々と書いてしまいましたが、これでもぎゅっとまとめたつもりです。笑
つまりそれだけ野菜ジュースが危険で、決して栄養が摂れる飲み物ではないということ。
野菜の栄養を摂るためには、有機野菜や無農薬野菜を丸ごと調理したり、
そうした野菜を低速ジューサーを使って自分で野菜ジュースを作ったり、
もしくはそうした栽培方法にこだわった野菜を使ったオーガニックのサプリメントを摂るのがおすすめです。
なお、最近は栄養を強化した野菜ジュースという商品も登場していますが、これも人工的に合成した栄養を、強引に添加したもの。
決して体に良いものではありません。
市販の野菜ジュースでは栄養は摂れません。
自然なものを自然なまま摂取するのが一番。
今まで野菜ジュースを常用していた方は、この機会にぜひ食生活を改めてみましょう。
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