早死のリスクが最大27%増!『飽和脂肪酸』の多い、ヤバイ食品まとめ

不飽和脂肪酸 多い 食品

飽和脂肪酸を食べると早死にする!

この衝撃の研究結果を発表したのは、アメリカのハーバード大学の研究チーム。

バター、ラード、赤身肉に含まれる飽和脂肪酸が早死にのリスクを高めることを医学誌『JAMAインターナル・メディシン(JAMA Internal Medicine)』に掲載し明らかにしました。

しかし、「飽和脂肪酸がヤバイ!」と聞いても、いくつか疑問が残りますよね。

  • 飽和脂肪酸って何?
  • なぜ早死にリスクが高まるのか?
  • どんな食品に多いの?
  • 油って結局ぜんぶ体に悪いんじゃないの?

この記事では、このような飽和脂肪酸に関する疑問について、わかりやすく解説します。



飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸とは

まずはじめに、そもそも不飽和脂肪酸とは何なのかをご説明します。

簡単にいうと、不飽和脂肪酸とは中性脂肪のもとになる脂。

エネルギー源になるため、本来は人間の体に必要な栄養素ではあるのですが、摂りすぎは禁物。

血液中で固まりやすい性質があり、肥満や、後述する生活習慣病の原因にもなります。

ファーストフードに使用されているのはほぼこの油。そのため、現代人はこの不飽和脂肪酸を摂りすぎる傾向にあります。

飽和脂肪酸の例と、それを多く含む身近な油・4種

飽和脂肪酸は、見た目が固形状のものが多いのが特徴です。例を挙げると、

  • ラウリン酸
  • ミリスチン酸
  • パルミチン酸
  • ステアリン酸

などの油が飽和脂肪酸にあたり、これを多く含む身近な油としては、以下の4つが代表的です。

  • パーム油(油やし)
  • ココナッツオイル
  • ラード
  • バター

飽和脂肪酸の多い危険な食品

では、より身近な食品に絞って『飽和脂肪酸の多い食品』の例を見ていきましょう。上記4種の油も含め、以下のとおりです。(いずれも100gあたりの飽和脂肪酸の量)

  • カップラーメン8.72g
  • あんこうの肝:8.23g
  • たまご(卵黄):9.22g
  • アイスクリーム(ラクトアイス):9.11g
  • 鶏皮:16.30g
  • 豚バラ肉:12.95g
  • フォアグラ:18.31g
  • ベーコン:14.81g
  • ウインナー:10.11g
  • ラード:39.29g
  • 生クリーム:27.62g
  • クリームチーズ:20.26g
  • コーヒーミルク:32.79g
  • バター(無塩):52.43g
  • ココナッツミルク:13.2g
  • ココナッツパウダー:55.25g
  • パーム油:47g

飽和脂肪酸の塊である、バターやパーム油などはほぼ半分が飽和脂肪酸でできており、これらを使った料理・食品は飽和脂肪酸を食べているようなもの。

パーム油は非常に身近で危険な油(環境面でもNG)

パーム油は、ポテトチップスやチョコレート等のあらゆるお菓子、カップラーメン、フライドポテトを揚げるのによく使われている、私たちにとって身近な油です。

なお、以下の写真は市販のカップヌードルとポテトチップスの成分表示です。

このうち『植物油脂』もしくは『植物油』と記載のあるものが、実はパーム油なのです。

カップラーメン 飽和脂肪酸 植物油脂 パーム油

植物油脂=パーム油です。

ポテトチップス 飽和脂肪酸 植物油脂 パーム油

植物油=パーム油です。

パーム油は、後述するように心臓病やがんのリスクを上げることはもちろんですが、環境面でも深刻な影響を与えています。

パーム油のもとになる『アブラヤシ』を栽培する農園は、主に熱帯の森林を切り開いて作られます。

アブラヤシ 農園 パーム油

その結果、以下の影響が実際に起こっています。

  • 過去20年で約360万haの森林が伐採された(九州地方と同じ広さ)
  • オランウータンの生息数が過去100年間で90%減
  • 先住民が追い出され、土地紛争が663件発生(2010年時点・現地NGO情報)

これはパーム油で安く大量に生産できるからで、現に私たちの住まう日本にはパーム油を使用した商品が溢れかえり、なんと日本人は『年間4kg』ものパーム油を食べているのです。

世界で最もパーム油の危険にさらされ、かつ環境に悪影響を与えている罪深い国民は、私たち日本人なのかもしれません。

飽和脂肪酸を取ると早死にリスクが約1.3倍に

では、以上を踏まえて、ハーバード大学の研究チームが行った調査・研究の内容について簡単に見ていきましょう。

同研究チームが行ったのは、1980年~2012年までの32年間、12万人以上もの方を対象にした大規模な研究です。

この期間中、食生活や生活習慣に関してアンケートを取り、病気による死との関連性について調べました。

そうして得られたのが、冒頭の結果です。

飽和脂肪酸を日常的に摂取していた人は、そうでない人に比べて、心臓病がん・糖尿病などにかかりやすく、早死にリスクが最大27%も増大することがわかったのです。

これはすでに述べたとおり、飽和脂肪酸が血液中で固まりやすい性質を持っているため。

全身に栄養や酸素を送り届ける役割のある血液に悪影響を及ぼしますので、こうした生活習慣病の原因になります。

飽和脂肪酸→オメガ3など(不飽和脂肪酸)に置き換えよう

また、同研究チームはこの結果を受けて、飽和脂肪酸をオメガ3などの”不飽和”脂肪酸に置き換えることを推奨しています。

他に『体に良い油』として代表的なものには、オリーブオイル亜麻仁油が挙げられます。

これらは抗酸化作用が非常に高く、調理に使いやすい油です。

最近では、パンやポテトチップス等の加工食品にも使われる機会が増えてきました。

以下にそれぞれ詳しく内容をまとめていますので、オメガ3と合わせて以下2つの記事もお読みください。

まとめ:飽和脂肪酸は病気を撒き散らす身近で危険な油

以上のように、飽和脂肪酸は心臓病や癌の原因となるばかりか、環境や動物・罪のない人の暮らしにまで影響を与える油なのです。

まずは知り、そしてできるだけ避ける工夫をすること、その上であなたの身近な人たちに少しずつ広めていきましょう。

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関連記事:トランス脂肪酸にも注意を

トランス脂肪酸 害

ちなみに、飽和脂肪酸と同様に危険な脂とされるのがトランス脂肪酸。

『狂った油』や『死んだ油』とも形容されるこの脂は、この32年間にも及ぶ研究でも、死のリスクを高める危険な物質と認定されています。

トランス脂肪酸を多く含む食品や、その恐ろしい被害については下記の記事にまとめてありますので、こちらも合わせてご覧ください。

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