不幸体質
望んでいないのに、なぜか不幸な出来事や不運に多く見舞われる。
そんな『不幸体質』で悩んでいませんか?
頑張っているのに不幸なことばかり起きる。最近なんだかツイてない。
それはもしかしたら、あなたが何気なく取っている行動や意識、今置かれている環境に関係しているかもしれません。
この記事では、そんな『不幸体質』を招いてしまう要素をご紹介します。
30秒でわかる記事の概要
前提:不幸体質の人は、自然と不幸を呼び込んでいる
いちど『不幸体質』になってしまうと、そこからなんとか脱出しようと試みるほど、かえって次の不幸を呼んでしまうことがあります。
負のサイクルに悩む方の多くは、知らず知らずのうちに不幸を呼び込む行動をとったり、そうした環境にすすんで身を置く傾向にあり、無意識のうちに自ら望んで不幸体質になっているとも言いかえられます。
この状態では、どんなに頑張っても不幸の連鎖から逃れることはできません。
以下からご紹介するのは、様々な研究・調査によって明らかになった”幸福度を下げてしまう要因”です。
人は自分を客観的に見られず、無意識下での行動を制御するのは難しいもの。
そこで、まずはこれからご紹介する『不幸体質を招いてしまう要因』が自分に当てはまるかチェックし、もし心当たりがあるのなら改めるようにしましょう。
不幸体質を招く原因1:SNS依存
まず最初の不幸体質を招く原因は、FacebookなどのSNSです。
2015年に、ミシガン大学の心理学者イーサン・クロス氏が行った調査によれば、FacebookなどのSNSの利用時間と、不満・孤独・孤立感は直接の因果関係があることがわかりました。
1週間に5回、2週間にわたって心理状態とFacebookの利用状況について調査したところ、Facebookを利用するほど幸せな気分になることは少なかったのです。
Facebookは社会的なつながりを築くために重要な役割を担っている一方で、 利用するほど不幸体質になるという皮肉な結果になりました。
SNSとうつ病・不安障害との関連性を研究している心理療法士のリサ・ケリー氏は、以下のように語っています。
「SNSの利用が、自分の気持ちに向き合う能力や、他人とコミュニケーションを取る能力の低下を招いているようです。」
SNSを頻繁に見るという人は、できるだけ見る回数を減らすように努めましょう。
不幸体質を招く原因2:必要以上のお金
必要以上のお金を持つことも、不幸体質を招く原因です。
人間の悩みは経済的なストレスによるものが非常に大きいもの。お金は生活する上で大切です。
しかし、毎月届く請求書や家賃やローンの心配をしなくてもいい金額以上の収入を得ても、あまり幸福度は上がらない、つまり、不幸体質になってしまうという研究もあります。
事実、富裕層にうつ病の人が多いことを示す、こんなデータもあります。
2010年にWHOが行った18カ国・89037人の高齢者を対象に行った調査によると、貧困層よりも高収入層の方がうつ病になる確率が高かったとのこと。
正確な理由は不明ですが、研究者は、お金や物に対する欲求は本来の不満を隠すためのものであり、いくらお金を稼いでもその本来の欲求を満たすことができず、うつ病に陥るのではないかとしています。
心理学者のスティーブ・テイラー氏は自身の論文で、以下のように指摘しています。
「私たちが欲求を満たそうと努力しても、自分の中に不満や未熟さが新たに生まれ、常に新しい欲求を生み出しています。
仏教の教えにあるよう、欲望は尽きることはありません。
一つの願望の成就は、細胞が分裂して増えるように、また次の新しい欲望を生み出すだけです。」
お金やものを得ることにではなく、友人や家族と過ごす時間を設けたり森林浴をしたり等、休みを満喫しリラックスする時間に充てることが、不幸体質を改善する手段になりえます。
不幸体質を招く原因3:職場の人間関係
職場の人間関係も、不幸体質を招く大きな要因の1つと指摘されています。
デンマークのオーフス大学臨床医学部による職場環境による研究では、経営者・上司から不公平に扱われることが従業員に精神的な苦痛を与える一番の要因であるという結果が出ています。
この研究では、デンマークの学校・病院・保育所・公共施設など4,500人の公務員にアンケートを配布し、職場の人間関係と心理状態の因果関係を調査しました。
その結果、職場で不公平な扱いを受けていると回答した人ほど、ストレスホルモンの一種『コルチゾール』の割合が高くなり、うつ病の発症率も高まる傾向にあることが判明したのです。
なお、職場での仕事量の多さと精神的ストレスの多さには明確な因果関係はなく、あくまでも経営者や上司との人間関係が問題のようです。
風通しの良い組織体制と、従業員を大切に扱うということの重要さが伺える研究です。
不幸体質を招く原因4:選択肢が多いこと
スニーカーの色のバリエーション、おにぎりの具、エステの豊富なコース。
『迷う楽しみ』という言葉がある一方、選択肢が多いことは、実際は幸福感を損なうことが明らかになっています。
スタンフォード大学の心理学科が2010年に行った研究によれば、教育を受けた人とそうでない人とでは、前者の方が悩み、決断後も自分の選択が正しかったのか迷う傾向が強いことがわかっています。
この結果を踏まえ、同大学のヘーゼル・ローズ・マルクス教授は「選択肢の多さは自由・独立の意識を促す一方で、優柔不断・自分勝手さを助長する可能性もある」ともコメントしています。
また、1995年にコロンビア大学が実施したジャムに関する研究でも、選択肢の多さに対しネガティブな結果が出ています。
この研究は『ジャムの法則』とも呼ばれ、カリフォルニアにあるスーパーで、ジャムの種類が多い(24種類)のと少ない(6種類)とではどちらが売れるか?について調査したもの。
結果は以下のようになりました。
- ジャムの種類が多い(24種類):試食した3%の人が購入
- ジャムの種類が少ない(6種類):試食した30%の人が購入
上記のように、選択肢が少ない方が圧倒的に購入率が高かったのです。
ちなみに、同様の実験はジャムだけでなくチョコレートなど様々なジャンルで何年間も行われましたが、同様の結果が出ており、自由に選べればそれだけ不幸体質になっていくと言えるのです。
不幸体質を招く原因5:兄弟・姉妹と仲が悪い
兄弟・姉妹関係が悪いことも、不幸体質と大きく関係しています。
American Journal of Psychiatryによる2007年の調査では、幼い頃に兄弟・姉妹と仲が悪かった男性は、仲の良い人に比べて、うつ病の発生リスクが有意に高かったことが分かっています。
幼い頃の兄弟・姉妹と仲が悪くても、大人になってから逆に仲が良くなるケースもあるため、幼い頃、兄弟・姉妹と仲が悪い=将来のうつ病の原因とは必ずしも言い切れません。
しかし、同大学の研究チームは、「兄弟・姉妹と仲が良いことは、子どもが同年代の友人と上手にコミュニケーションを取る上で重要な役割を果たすのではないか」とのコメントも出しています。
ちなみに、この因果関係は両親との関係性においては見られず、あくまでも兄弟・姉妹との関係においてのみ確認できたとのことです。
不幸体質を招く原因6:好きなテレビ番組や映画が終わること
好きなテレビ番組や映画が終わってしまうことも、不幸体質を招いてしまう原因になると言われています。
2007〜2008年にハリウッドで、作家たちが大規模なストライキを行い、同期間中、多くの番組が放送中止になりました。
この期間中、オハイオ州立大学の研究チームが同大学の18歳~33歳の403人の学生を対象に、その影響度を調査したところ、
放送中止になった番組を、普段よく見ていた人のほとんどが不幸な気持ちになったと回答したとのことです。
また、2010年に映画『アバター』が大ヒットした際にも、この映画を観た一部の視聴者が映画の世界と現実のギャップを受け止められずにうつ病の症状を起こしたという報告もります。
さらに、2011年に『ハリー・ポッター』シリーズが完結したときにも、数多くのファンが『アバター』の時と同様のストレスを感じたとのこと。
テレビ番組や映画というものの影響力の大きさがわかるデータです。
不幸体質を招く原因7:ファーストフード
ファーストフードも不幸体質を招く大きな原因になることが、数々の研究で明らかになっています。
はじめに、ラス・パルマス・デ・グランカナリア大学とグラナダ大学が行った協同研究についてご紹介します。
この研究では、うつ病を経験したことのない8,964人の被験者と食生活の因果関係いついて6ヶ月間にもわたって調査を行いました。
その結果、ファーストフード(ハンバーガーやドーナツ、ピザ等)をよく食べる人は、ほとんどまたは全く食べない人に比べ、うつ病を発症する確率が51%も高いことが明らかになったのです。
これはファーストフードに含まれるトランス脂肪酸や砂糖、その他食品添加物などの物質が脳へ与える影響の深刻さを物語っています。
しかし、ファーストフードの恐ろしさはそれだけではありません。
また別の研究では、ファーストフードは食べるだけでなく、なんと有名ファーストフードのロゴすら、脳に悪影響を与えると指摘しているのです。
この研究では、近所でファーストフードのロゴを見かける回数が多いほど、脳が幸福感を感じづらくなるという結果が出ています。
体の内側からも、外側(目)からも深刻な影響を与えるファーストフードは、心身の健康を保つ上では絶対に避けるべき要素と言えます。
不幸体質を招く原因8:高所での生活
山間など、高所で生活することが自殺率を高める原因になることが分かっています。
2011年、オハイオ州のある大学病院の調査には、アメリカの、ネバダ州、ユタ州、コロラド州、モンタナ州の自殺率と山間に住んでいる人とは相関関係があるとのこと。
同研究では、アメリカ疾病対策予防センター(CDC)から入手した1979年~1998年までの20年間の死亡率データを研究したところ、高度2000~3000フィート(約600~900メートル)以上の場所に行くだけで、自殺率が上昇するという結論を出しています。
これは、高所に行くほど体内の細胞や組織への酸素供給が滞り低酸素症が起こることが原因。
その結果、気分障害を発生させ、特に感情的に不安定な人はその傾向が強くなってしまうのだそうです。
低酸素症はうつ病の症状悪化、そして自殺に誘導してしまう可能性があります。
なお、ユタ大学の行った別の調査では、アメリカだけでなくイタリアと韓国でも同様の結果が得られています。
一見、リラックスできてストレスもなさそうに思える山間での生活は、実際はその真逆の環境なのです。
不幸体質を招く原因について:まとめ
今回ご紹介した不幸体質を招く原因は、先天的な要因と後天的な要因がありますが、自分で避けられるものも意外に多いもの。
幸せになれるか、それとも不幸体質になってしまうのかは、ほんの少しの差で決まるのかもしれません。
不幸体質を遠ざける!食べて幸せになれる『ハッピーフード』
では最後に、不幸体質を改善するための手段を1つご紹介します。
それは『ハッピーフード』を食べること。
食べれば幸福感を高めると科学的に認証されている『ハッピーフード』を食べることで、栄養状態を改善し、体の中から幸福感を湧き上がらせることが可能かもしれません。
天然ものの鮭やスイカなど、誰でも食べたことのある食べ物ばかりなので、ぜひ下記の記事を参考に普段の食事に取り入れてみてください。
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