『レンタルオフィス』
会社を設立したり、個人事業を開業したり、ビジネスをスタートする際に検討することの1つとして、事務所をどこにするか?というものがありますね。
その中でも、最近よく耳にするのが『レンタルオフィス』です。
ふつうのオフィスに比べて費用が抑えられたり等のメリットはありますが、その反対にデメリットもあります。
そこで今回は、前回、どこまで経費で落ちるのか、開業前の経費についてお話しを聞いた税理士さんの見解をお伺いしつつ、オフィスの選択肢として他に挙がる貸事務所や自宅などと比較してレンタルオフィスのメリットとデメリットをまとめてみました。
30秒でわかる記事の概要
レンタルオフィスとは?
まず、レンタルオフィスについておさらいです。
レンタルオフィスが、よくある会社の貸事務所と同じだと思っている方もいらっしゃるやもしれませんので、一応説明しておきます。
レンタルオフィスとは、ビルのオーナーから事務所として執務スペースを借りるという意味では貸事務所とほぼ同じです。
しかし決定的に違うのは、デスクやイスやキャビネット、電話やネット環境などがはじめから備わっている点。入居したその日からすぐに業務が可能です。
また、初期費用(入会金のようなもの)も、月々の費用(家賃)も、貸事務所より格安で、コストを抑えられるところも大きな違いであり、ポイントです。
オフィスによっては、受付の人が居て来客時の対応を代わってやってくれたり、ミーティングスペースが用意してあったり、カフェサービスがあったりと、サービスも充実しているようです。
その他、会社を設立したり開業する際、オフィスとして検討にあがるもの
この記事をご覧になっている方は、レンタルオフィス以外に下記のような場所も、オフィスとして検討されているのではないでしょうか?
会社を登記したり、開業届を出す時に、オフィスとしてどのような場所が検討にあがるのか、代表的な例を見ていきましょう。
1:自宅
自分一人だけで会社を作ったり、開業したり、もしくは、家族だけで事業を行っている方は、自宅を会社の本店所在地として登記しようと考える人も多いでしょう。
税理士のN先生いわく、「法人の登記をするだけであれば、持家でも賃貸住宅でも可能ですよ。ただ、賃貸の場合は事務所としては使用不可という契約になっている場合は使えないので注意してください」だそうです。
2:貸事務所
もちろん、貸事務所も選択肢の一つです。
貸事務所が、恐らく最も一般的なオフィス形態で、会社のオフィス=貸事務所というイメージのある方も多いのではないでしょうか。
N先生いわく「オフィス専用として設計もされているので、空間を有効活用できるのがいいところですよ」だとか。
3:シェアオフィス
シェアオフィスは、しばしばレンタルオフィスとごっちゃにされることが多いようです。
しかし実際、シェアオフィスとレンタルオフィスとは全然違い、シェアオフィスは同じスペースを複数の利用者によってシェア(=共有する)形態のオフィス。
そのため、パーテーションなどで簡易的に仕切られているのみで、イメージ的には学習塾の自習スペースのような感じです。
4:バーチャルオフィス
バーチャルオフィスとは、実際に事務所は借りず、住所・電話番号・FAX番号のみを借りるという形式のオフィス(もうオフィスとすら言えないかもしれません)。
実際には自宅で作業をしていたりすることが多く、電話がきたときは、それが特定の電話番号(たとえば携帯電話)宛てに転送されます。
また、FAXや郵便物は指定した住所(自宅など)に転送されます。
これはN先生の説明が非常にわかりやすく、「レンタルオフィスが実際に事務所自体(執務スペース)を借りるのに対し、バーチャルオフィスはそれ(事務所)がないだけというイメージですね。」とのこと。
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他のオフィス形態と比較してどう違う?レンタルオフィスのメリット・デメリット
では、レンタルオフィスは、ここまで紹介してきたオフィス形態(自宅・貸事務所・シェアオフィス・バーチャルオフィス)と比較するとどんなメリット、または、デメリットがあるのでしょうか?
私の見解、税理士のN先生の見解も含めて比較してまとめてみました。
オフィス選びのご参考になりましたら幸いです。
自宅とレンタルオフィスを比較しての違い
まずはじめに、自宅とレンタルオフィスを比較したメリット・デメリットをご紹介します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
自宅 |
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レンタル オフィス |
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自宅をオフィスにしてしまえば、やっぱり費用は一番安く済みます。固定費・交通費がかからないのは大きなポイントです。
集中できない、ON・OFFの切り替えが難しいなどの欠点はありますが、すでに自宅に必要な道具が揃っていて、最初は費用をかけたくないという希望があるなら、自宅でもよさそうです。
(もちろん、事前に大家さんに相談は必要ですが)
逆にレンタルオフィスは、仕事するための環境がきちんと整っていて、その割に固定費が安く済むのが大きな魅力。
固定費も交通費もかかりますし、移動時間もかかりますが、集中できる環境と、借り物とはいえ自分のオフィスがあるという満足感、受付代行や会議室などのサービスが充実しているのがメリットと言えます。
貸事務所とレンタルオフィスを比較しての違い
次に、貸事務所とレンタルオフィスを比較したメリット・デメリットをご紹介します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
貸事務所 |
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レンタル オフィス |
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貸事務所のメリットは、ひとことで言うと自分の理想の空間が作れるということ。
家具、内装、インテリアにこだわることはもちろん、人員が増えてきたり気分転換で気軽にレイアウト変更もできます。
逆にそこまで内装などのデザインにこだわりがない方、一人で会社を設立したり個人事業主でゆるくやろうという方は、環境の整っていて固定費も安いレンタルオフィスがいいでしょう。
まとめると、複数人なら貸事務所、一人でやるならレンタルオフィスがいいでしょう。
立地の面ではややレンタルオフィスに分があるかもしれません。
貸事務所は駅前の物件ほど、家賃も跳ね上がりますし、もうすでに埋まっている可能性もあります。
シェアオフィスとレンタルオフィスを比較しての違い
続いては、シェアオフィスとレンタルオフィスを比較したメリット・デメリットをご紹介します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
シェア オフィス |
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レンタル オフィス |
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シェアオフィスとレンタルオフィスの最大の違いは、その環境です。
個室なのか、パーテーションで仕切られているだけの簡単なものなのか。
集中できる環境を求める方はレンタルオフィスに、安さと周囲との交流を求める方はシェアオフィスにするのがいいかもしれません。
OA機器の使い勝手には差はあるものの、「共有で十分」「そんなにプリンタは使わない」という方は、気にならない違いでしょう。
バーチャルオフィスとレンタルオフィスを比較しての違い
最後に、バーチャルオフィスとレンタルオフィスを比較したメリット・デメリットをご紹介します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
バーチャルオフィス |
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レンタル オフィス |
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なんといっても、レンタルオフィスが法人登記ができるのに対し、バーチャルオフィスはできません。
会社を作ることが前提でオフィス探しをしている方は、バーチャルオフィスだとできない場合があります。
事前に、許認可などが必要なのかどうかをきちんと確認しておくことが重要です。
レンタルオフィスはその点、法人登記にも対応、家具やOA機器が揃いますので環境としてはいいかもしれません。
逆にバーチャルオフィスは、自宅でもどこでも作業ができるのが最大のメリット。費用が安く、通勤時間もないのもいいですね。
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会社登記のためのオフィス選びに迷ったら、税理士に早めの相談を
以上、自宅、貸事務所、シェアオフィス、バーチャルオフィスと比較してみました。
迷われている方、オフィスがどれがいいか決める決め手になりましたでしょうか?
どのオフィスを選ぶかで、会社を作りたい方はそもそも会社の設立ができなくなってしまうので、自分の希望が叶うのはどれなのか十分注意して選びましょう。
なお、ここに書いたメリット・デメリットは私見も含まれますので、中にはこれに当てはまらない場合もあります。
自分の希望にあったオフィスはどれなのか迷われた際には、やはり会社設立に詳しい税理士さんなどの専門家に一度ご相談してみることをおすすめします。
相談だけならば無料で対応してくれるところも多いので、迷ったらすぐに連絡し、相談するのがいいでしょう。
迷っている間にも、競合他社に先を行かれてしまうことも懸念されますし、期限があるものについては、相談した時点で手遅れでどうしようもないこともあるそうです。
税理士さんからすると「それならもと早く相談してくれればいいのに」という相談ごとは意外に多いのだとか。
相談するのはハードルが高いかもしれませんが、もやもや悩んでいるよりも、相談して早くスッキリした方がいいはず。
ましてや、「会社を登記するのにどのオフィス形態がいいか?」などの会社設立に関わる相談なら尚更です。
今回ご紹介した内容で決めかねたり、よくわからないということがあれば、ぜひ税理士さんに相談してみましょう。
また、今回もご協力いただいた税理士のN先生、ありがとうございました。
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