牛乳ではなく豆乳・アーモンドミルクが低身長の原因?カナダの臨床試験に疑問。

豆乳 アーモンドミルク 低身長

子どもの成長に悪影響を及ぼし、低身長の原因ともされる『牛乳』。

そんな牛乳以外の選択肢として挙げられる豆乳やアーモンドミルク、ライスミルク等ですが、最新の研究では、これらも低身長の原因になる可能性があるとの報告もされているようです。

しかし、この研究にはいくつか疑問が残る点もあり、一概に豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク=低身長の原因と結論付けるにはあまりにも早計です。

この記事では、カナダで行われた牛乳・豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等の臨床試験の内容と、その疑問点をご紹介したいと思います。



カナダ・トロント大学の行った試験の内容

では、まずはカナダから届いた臨床試験結果について詳しくご紹介します。この研究はカナダのトロント大学が中心となり、以下の要領で実施されました。

  • 期間:2005年9月~2008年12月
  • 対象者:2~6歳の小児、5,034人
  • 男女割合:男の子51%、女の子49%
  • 対象者の5%が豆乳やアーモンドミルク、ライスミルクのみを飲み、84%は牛乳のみを飲み、残りはどちらも飲んでいない

結果:豆乳・アーモンドミルクと子どもの低身長に関連性

そして、同研究の結果は(冒頭にもお話したように)以下のようになっています。

  1. 豆乳やアーモンドミルク、ライスミルクを飲んだ子どもは、平均身長よりも0.4cm低かった
  2. 毎日牛乳を飲んだ子どもは、平均身長よりも0.2cm高かった
  3. 3歳の子どもで、1日に3杯の豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等を飲む子どもと、1日に3杯の牛乳を飲む子どもの身長差は1.5cmだった
  4. 牛乳と、豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等を飲む子どもの身長は、平均身長よりも低かった

以上のように、単体で飲んでいるとき、牛乳と一緒に組み合わせて飲んでいるときによらず、いずれの場合においても豆乳・アーモンドミルク・ライスミルクを飲んだ子どもは低身長になる傾向があることが判明しました。

研究者らはこの結果を「豆乳やアーモンドミルク、ライスミルクは牛乳に比べタンパク質と脂質が少なく、これが低身長に影響しているのではないか」と予想しています。

※参照元:Non-cow milk linked to shorter kids, study suggests (CNN.com)

この研究に対する疑問点

しかし、この研究についてはいくつか疑問点も見受けられます。

1:牛乳の消費を『意図的に』促しているように見受けられる

牛乳 体に悪い

一点目が、牛乳とそうでないミルク(豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等)との対比のみに焦点を当てている点。

『豆乳・アーモンドミルク・ライスミルクではなく、牛乳を飲むべきだ』との結論を導くため、意図的に仕組まれたようにも見える内容になっています。

事実、本研究を見たノースカロライナ大学からも「なぜ牛乳の消費に焦点を当てているのか?」という指摘が入っています。

近年、日本でも徐々に認知されてきていますが、世界的に見れば『牛乳=健康に良くないもの』という認識が一般的。

世界的乳製品メーカーのダノン社が「動物性ではなく植物性の食品を優先販売する」と正式に発表する等の例もあり、この流れは加速しています。

この影響から各乳製品メーカーやその関連業者等の乳製品推進派が大打撃を受けるだろうことは明白。

仮に本研究が彼らの意向を受けたものだとすれば、「牛乳を飲むべき」という結論が出るよう操作されたのではないか?との疑いが向けられても当然です。

2:牛乳・豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク以外の要素を考慮していない

2つ目は、牛乳と、豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等以外の食生活については一切考慮していない点です。

本研究の対象となったのは、あくまでも牛乳と豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等の消費量と、低身長との関連性のみ。

その他の食事や、睡眠時間・運動などの生活習慣は一切考慮されていません。

小児期の成長には、タンパク質や脂質の他にも、カルシウムやマグネシウムといったミネラル類全般、日光を浴びることで生成されるビタミンD等も重要とされます。

これらの栄養素を食事で摂取できているのか、日光を十分に浴びているのか等の重要な要素を考慮に入れず、牛乳の方が「タンパク質と脂質が豊富である=発育に好影響」とするのは早計です。

最低限、カルシウム摂取量と日光を浴びること(=外遊びや散歩、運動などの時間)も対象とすべきではないでしょうか。

3:データ不足

3点目は、豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等を飲む子どものデータ(人数)が不足している点です。

本研究で対象になった被験者は、牛乳を飲む子どもが4000人以上なのに対し、豆乳・アーモンドミルク・ライスミルク等を飲む子どもはわずが250人程度。

牛乳に比べ、豆乳やアーモンドミルク、ライスミルク等を飲む子どもは絶対数が少ないということを考慮しても、両者の差は開きすぎています。

研究では、結びに「牛乳ではないミルクの消費量と身長の因果関係を示すには、今後より研究を行う必要がある。」と述べています。

しかし、被験者の数にこれだけ差がある状態で調査を行っても正確な結果が出ないことは事前に判断可能ですし、「豆乳やアーモンドミルク、ライスミルク等と低身長の因果関係」を論じるのには無理があるのではないでしょうか。

4:低身長=健康でないという考え

低身長

最後に、そもそも『身長が高い方がより健康で、低い場合が不健康である』かのように論じている点です。

確かに身長は子どもの成長を判断するポイントですが、あくまでも『ポイントの1つ』に過ぎません。その他にも、体重や言語能力、運動能力等、いくつもの要素があります。

身長は、成長曲線上に位置していれば問題ないとされ、個人差が大きい幼児期の成長において1.5cmという身長差は誤差でしかありません。

事実、3歳時における男児の成長曲線において、身長は最小値が86cmで最大値が100cmと、その差は14cmにも及びます。

※参照:横断的標準身長(ファイザー株式会社)

つまり、同い年の子ども同士で14cm差があったとしても不思議ではないのです。

それをたった1.5cm程度の差で「身長に影響を及ぼす」や「低身長=健康的でない」とするのは誤りだと言えます。

牛乳が招く病気も知るべき

前述の研究方法に対する疑問点に加え、もうひとつ考慮されるべきは、牛乳が招くとされる病気です。

日本では未だに体に良いイメージのある牛乳ですが、実際はその逆で、むしろ様々な病気のリスクを高める危険な存在。以下はその一例です。

  • 骨粗しょう症
  • 乳ガン
  • アレルギー(アトピー・ぜんそく)
  • 心臓病や脳卒中
  • 虫歯
  • 白内障
  • 自閉症や発達障害

この研究結果だけを踏まえれば、牛乳は低身長の予防に関わるのかもしれません。

しかし、飲むことで骨粗しょう症や乳ガン等の発症リスクがあることも忘れてはなりません。

もし飲む場合はこれらのリスクを承知の上で、『嗜好品』として飲むよう心がけましょう。

※なお、牛乳がもたらす病気について詳しくは『なぜ牛乳は体に悪いのか?牛乳が原因で起こりうる病気まとめ』をご覧ください。

まとめ:総合的に食事の質を高めよう。

牛乳、豆乳、アーモンドミルク、ライスミルク等といったミルク製品のみが低身長と因果関係があるわけではなく、子どもの成長にはその他にも様々な要素が関係しています。

ひとつだけ確かなことは、子どもだけでなく、私たちの体は確実に私たちが口にしたものでできているということ。

特定の食品に頼るのではなく、総合的に食事の質を高めていけるよう努力したいものです。

おすすめの『牛乳以外』のミルク製品

なお、豆乳やアーモンドミルク、ライスミルクを試したい場合は、ノンGMO(非遺伝子組換え)かつオーガニック栽培の原料を使用した飲料にしましょう。

以下におすすめの製品をいくつかピックアップしましたので、ご購入の際はこちらをご参考にどうぞ。

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この記事のライター
キニナル編集部

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